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  玉川大学では昨年「ロボット工房(ROBO Works)」を開設。「ロボコン」への積極的参加や人間の情報処理の仕組みを応用した人工知能を持つロボットの開発を行っています。
なかでも「認知発達ロボティクス」では人間の発達の謎を解明してロボットの開発に応用。ロボカップの参加を通して知能を獲得していく様子を観察しています。
 
     
     
     
  岡田 浩之 教授  
  2000年東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科博士課程修了。(株)富士通研究所知能システム研究部主任研究員、東海大学理工学部情報数理学科助教授などを経て、2006年玉川大学工学部知能情報システム学科(2008年度より機械情報システム学科に名称変更)教授に就任。専門分野は認知数理科学で、研究テーマは知能の本質を問い、知能の情報数理的解明を目指すこと。大学ではロボティックス、人工知能などの講義を担当している。  
         
 
 
ヒトの発達の謎を解明し、
知的ロボットの開発に応用
 
     

 ―― 先生の「認知発達ロボティクス研究室」はどんなことを研究するのですか?

岡田 「認知発達ロボティクス」とは思考や学習といったヒト独自の機能の数理モデルを作り、コンピュータプログラムで実現しようとする学問のこと。
  つまり、人間がプログラムするのではなく、自分で知識を獲得し、自らをプログラミングしながら動いたり、話したりできるロボットの実現を目指しています。
 
 といっても、机上で考えているだけでは何も進まないため、赤ちゃんや幼稚園児などに協力してもらい、ヒトがどのように発達して歩けたり、言葉をしゃべるようになるのか認知発達調査を実施。乳幼児の発達過程を通して、「ヒトの発達の謎」を解明し、それを知的ロボットの開発に応用しようとチャレンジしています。
  しかし、研究室の方針は「何事も自分で決めて、自分で行う」です。研究テーマも各自が興味のあるテーマを探し、私も協力しますが、自分で解決することを前提としています。ですので、「認知発達ロボティック」だけでなく人工知能や機械学習、認知発達などゼミ生の研究テーマは多岐にわたり、誰でも一度は聞いたことのある言葉が並んでいます。
 
         
         
 
 
ロボットを実際に動かし
知能を獲得する様子を観察
 
     

 ―― 先生の研究室では昨年ロボカップ世界大会に参加し、ベスト16になったとか

岡田 私の研究室では、人間と機械をつなぐために必要となる技術を、理論やコンピュータによるシミュレーションだけでなく、実際にロボットを動かし、ロボットが知能を獲得していく様子を観察することを通して検討し、理解を深めることを目的としています。
 そこで、ロボカップに参加。ロボカップとは、ロボット工学と人工知能の融合・発展のために、日本の研究者らによって提唱された、自律移動ロボットによるサッカーの国際大会のこと。人間のサッカーの試合と同じく、自分で考えて動く自律移動型ロボットを使って競技会形式で行われます。2050年にはサッカーのワールドカップ優勝チームにも勝てる、自律型ロボットのチームを作ることを目標に、現在では小型・中型・四足・ヒューマノイドロボットリーグとシミュレーションリーグが開催されています。
 

 私たちはソニーのAIBOを使った4足ロボットリーグに参加。各チームのロボットプログラミングの優劣で勝敗が左右するのですが、昨年は2度目の世界大会出場で、ベスト16まで勝ち残りました。今年はさらに上位を狙えるよう、日々研究を重ねています。また、自律型二足歩行のロボットによるヒューマノイドリーグにも参加したいので、そちらに出場できるロボットの開発も進めています。

 
         
         
 
 
世の中にあるあらゆる知識が
ロボット開発に結びつく
 
     

 ―― ロボットや人工知能などに興味のある 学生にメッセージをお願いします

岡田 玉川大学では、昨年「ロボット工房(ROBO Works)」を始動させ、ロボット開発に力を入れています。私自身は人間と一緒に生活ができるアンドロイドのようなロボットの創出を目指しています。そして、このようなロボットの開発にはコンピュータや機械、デザイン、人とのコミュニケーションなど世の中のありとあらゆる知識が必要であり、総合的に技術を駆使して生み出されるものと考えています。
 
 ですから、ロボットを作りたい、赤ちゃんがどのように発達するのか知りたいといった目標がある人はもちろん、なんとなく興味があるというように漠然と思っている人でも、すんなり入れる学問ではないでしょうか。人間に近いロボットの開発は、これからもどんどん進歩していくでしょう。その一翼を担う人材となるのは、この記事を読んだあなたかもしれません。

 ―― ありがとうございました。
 
         
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