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アルツハイマーやパーキンソン病
を治す注目の遺伝子「CRAG」 |
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―― 教授は現在どのような研究に力を注いでいるのですか?
柳 基本的なメカニズムを見つけたり、新しい遺伝子の機能を明らかにしたり、またそれを治療に繋げることができるのではないかということを細胞レベルで証明する研究を行なっています。
最近、私たちが発見したCRAG(クラッグ)という遺伝子を神経変性疾患のマウスに射ち込むとそれが治るという研究成果を発表しました。神経変性疾患というのは細胞のなかにゴミが溜まっている状態のことです。どこにどんなゴミが溜まるかによってそれぞれアルツハイマーやパーキンソン病を発症します。そのゴミを掃除する遺伝子がCRAGなのです。もともと神経変性疾患を研究しようとやっていたわけではなくて、神経ネットワークはどうやって出来ていくのだろうということを調べているなかでこの遺伝子を発見しました。胎生期から子どもの時に神経ネットワークというのはスクラップ&ビルド、壊れては作りあげるという作業を繰り返します。その際にゴミが沢山生じるわけです。その研究の中でゴミを掃除するCRAGを発見しました。
これは特許を取って産業とも結びつこうとしています。いま非常に注目を浴びている研究です。意外な発想の転換でこの遺伝子が発見できたわけです。正常を知ることによって、異常を知ることが出来るのです。 |
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―― ガンと遺伝子についても研究されているそうですが?
柳 全世界的にガンの研究には多額の研究費つぎ込まれていますが、3人にひとりはガンで亡くなっています。
なぜかというとそこははっきりしていて原因は老化なのですね。老化というのは病気じゃなくて正常なのです。歳をとるとガンになるということは、遺伝子に傷がつくということなのです。遺伝子になぜ傷がつくかというと老化現象がそこにあるからです。
たとえば、野生のマウスは2〜3年以内で死んでしまいますけど、人間が作ったマウスをクリーンな環境で育てたら5年か6年は生きることができます。けれども、最後はほとんどが、ガンで死んでしまいます。それが正常なのです。
もし、老化を防ぐ再生医学が進んで、人間の不老不死が可能になったならば、どんなことが起きるかというと子孫を残す必要がなくなりますし、地球環境が変わったときに対応していけませんので、その種は絶滅すると言われています。不老不死はありえません。
老いてガンになるということは実はポジティブで正常なことなのです。 |
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