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学びのすすめ
 
  田口 素子 講師  
  大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業、日本女子体育大学大学院スポーツ科学研究科修了。管理栄養士、健康運動指導士。(株)ワコール女子陸上競技部専属栄養士、国立スポーツ科学センタースポーツ医学研究部研究員などを経て、現在は日本女子体育大学講師のほか、日本スポーツ栄養研究会会長なども務める。専門分野はスポーツ栄養学。バルセロナオリンピックでは陸上競技選手団専属栄養士として帯同。  
         
  スポーツ科学専攻では、より強く、うまくなるために技術の構造や仕組みを学び、それと同時に指導法についても学びます。その中でも栄養面から選手の技術・コンディションにアプローチする「スポーツ栄養学」は、近年注目を集めている学問です。  
         
         
 
 
選手の力を向上させるために
栄養の質と量を考察
 

 スポーツをする上で、よりうまくなるために必要なのは練習して技術を向上させることです。また、それとあわせてどんなものを食べたかによってパワーの維持やコンディションが変わってきます。どのような食事や水分補給を行えば効果的かを考えるのがスポーツ栄養学です。
 
 日本では東京オリンピックの時に、筋肉を作るため、選手にたんぱく質を豊富に含む牛乳や卵が国から支給されましたが、それ以降は技術の向上のみが優先され、栄養面のサポートはあまり行われてきませんでした。自分の運動量に見合う量と質の食事を意識している選手は少数であり、多くのアスリートの食生活の実態は、必ずしも良好とはいえない状態を目の当たりにしました。そこで、選手の競技力向上を支援するために、スポーツの現場で選手にどれだけの栄養が必要なのか、どのように栄養をとれば選手の力が向上するのか、そしてどのように栄養教育・指導をするかなどについて研究してきました。
 
         
         
 
 
日本人・競技の特性に応じた
スポーツ栄養学を研究
 

 スポーツ栄養学の研究は、アメリカやオーストラリアなどが進んでおり、どのような食事をさせるとどういう効果があるのかについて調査しています。これまでは、海外の文献を取り寄せたり、海外の学会に参加することで知識を吸収することが多々ありました。日本では2001年に国立スポーツ科学センターが設立され、スポーツ選手の競技力向上のための研究や食事・栄養管理も進歩しました。センター内にあるレストランでは、競技種目やポジション、トレーニング内容、身体組成、体調、シーズンなどに応じてスポーツ栄養学の理論にのっとった適切な食事が提供されています。
 
 しかし、スポーツ栄養学を取り入れて自分の技術やコンディションを高めようとする選手はまだまだ少ないのが現状です。そして、日本人ならではの体型や日本特有の食習慣を考慮した、より日本人に適した栄養サポートが必要だと思っています。

 そのため、2004年に日本スポーツ栄養研究会を発足させ、スポーツ栄養学の進歩・普及とスポーツの発展に寄与するため、スポーツ栄養学の研究の促進と情報交換を行っています。
 
         
         
 
 
栄養バランスのとれた食事を
1日3食きちんと食べることが大切
 

  一流の選手になるためには、何か特別な食事をしたり、アミノ酸やプロテインなどのサプリメントを摂取しなくてはならないと考える方がいるかもしれません。けれども、必要なエネルギーと各栄養素を含んだ食事を1日3食きちんと食べていれば、普段の食事で運動能力やコンディションは確実に向上できるのです。本学の学生でも、時間がない、忙しいといってカップラーメンだけで食事をすませたり、やせたいからといって食事を抜いていることがあります。
    そこで、学生に向けて「コンディションランニングパーティー」を実施。栄養バランスのとれた食事にはどのようなものがあるのかを一緒に作りながら学んでもらいます。そして、練習後の疲れている時でも簡単に作れるメニューを提案し、バランスのよい、運動量に見合った食事をとるよう勧めています。

  本学の学生は卒業後も選手として、または指導者としてスポーツと関わっていくケースが多いです。スポーツ栄養学を取り入れた自己管理ができる選手、スポーツ栄養学を実践できる指導者を一人でも多く輩出していきたいと思っています。
 
         
         
 
 
体育系の大学を目指している
みなさんへのメッセージ
 

  スポーツを続けていこうと思うのであれば、まずは自分の身体の声に耳を傾けてください。そして、技術の向上ばかりではなく、食事を通して運動能力向上の手助けやコンディションを高められることに気づいてほしいと思います。そして、どのような食事をすればよいのか、何をどれくらい食べればよいのか知りたいと思ったら、ぜひ実践的なスポーツ栄養学を学ぶことができるニチジョを目指してください。
 
 
         
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