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JR中央線・武蔵小金井駅からバスで約10分。
「学芸大正門」で降りるとそこは「学問と芸術の森」へと続く並木道の入り口です。
都内で唯一の国立の教育系総合大学である
「東京学芸大学」の大学説明会へ行ってみました。
         
 
 
 7月21日、年に一度の大学説明会が行われ、朝からたくさんの高校生が訪れました。地方からもこの日に合わせて来る人も多いとか。受付でパンフレットなどの入った大学名入りの手提げ袋を受け取り、さあ出発!
 大学概要・入試要項などの説明を聞くことができる「全体会」が、学内の3ヶ所で5回ずつ行われていました。
まず、これに出席。
 全体会では、東京学芸大学は教員養成中心の総合大学であること、学部には教員養成を目的とする教育系と、社会の様々な分野で活躍する人材の育成を行う教養系の2つがあること等の説明がありました。
  正門までの道  
   
東京学芸大学正門   大学概要説明   手話による説明
 正門を入りパンフレットを受け取る    「全体会」での大学概要説明の様子    手話による同時説明もありました
 
         
 
入り口で貰ったパンフレットなど  
 恵まれた少人数教育で、演習・実習・実験などが充実していることや、現在13の付属学校・幼稚園があり、充実した教育実習が可能なこと、国際交流協定を結んでいる大学は13ヶ国40大学で、海外からの留学生は500名を超えていること、他に入試情報などの説明がありました。

 一橋大学、電気通信大学、東京農工大学、東京外国語大学と単位互換制度もあり、図書館の相互利用も可能です。
 入り口で貰ったパンフレットなど        
 
         
 
         
 
 
 次に、大学説明会の特別講義として企画された東京学芸大学 人文社会科学系 社会科学講座の山田昌弘先生の教養講座に出席してみました。
 題は、「希望格差社会」の中でのキャリア形成
 ―これからの社会で求められる能力をつけるこつ―


 社会学者である山田昌弘先生は、「パラサイトシングル」「格差社会」などの言葉が流行語にまでなっているのでご存じの人もいるでしょうが、政府の様々な審議会や協議会の委員も歴任されています。
今日の内容は、高校生へ向けたメッセージという形でした。
  山田昌弘先生 特別講義  
     
  ■講義内容は――
 10年前に比べ社会が厳しさを増し、普通に大学へ行ったとしても就職や雇用などの面でリスクを伴う世の中になりました。なおかつ昔より結婚する(できる)人達も減っています。普通に努力するだけではなかなか報われないこともあります。このような「格差社会」になった今、プラスアルファの能力を身に付ける努力をしていくことが大切です。
  プラスアルファの能力とは何か。
 それは創造性(creativity)、コミュニケーション力(communication)、美的センス(cool)です。
 創造性とは、誰も思いつかなかった商品やシステムなどを考えつく能力です。コミュニケーション力とは、他の人が何を欲しがっているのかを感じ取れる能力です。美的センスとは、何がクール(かっこいい)で何がクールでないかを判断できる能力です。
   基礎学力の上にこれら「3C」のうち一つでも身に付いていれば、社会で能力を発揮する機会に恵まれるでしょう。

 これらの能力を磨くのに、特別なことは必要ありません。学校では教養を身につけるつもりで勉強し、社会人になってからも仕事とは関係ない分野の本を読みましょう。サークルやボランティア活動、趣味活動を通じて、多様な種類の人間と会話する機会を作りましょう。展覧会やコンサートや素敵な店に行ったりして、美的センスを身に付けましょう。
 これらの能力を意識的に身に付ける努力をしている限り、「格差社会」は怖くありません。
 

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 次に向かったのは、学内で随時開催されている各学科や学務課などによる「分科会」会場です。
 各学科情報、入試情報、カリキュラム、取得免許等、留学等情報、学寮・奨学金・課外活動・就職状況などの詳しい情報も教えてもらえます。

 今回は美術科の分科会場へ行ってみました。
芸術スポーツ科学系 美術・書道講座の正木賢一先生にお話を伺いました。
  美術科 正木賢一先生  
     
  ■東京学芸大学の特徴は?
教育系と教養系2つの学系があり、おたがいの専門性が融合して総合的に学べる、というところです。

■美術科にはどんな学生に来て欲しいですか?
 基本的には教員養成大学ですので先生になりたい人はもちろん歓迎ですが、ものを創ったり表現することで子どもと接したり、人とコミュニケーションしたい人にも来て欲しいです。基本的にものつくりがしたい人、歓迎します。
 美術科はメディア教育の一環として、大学の学務部が発行している「キャンパス通信」や大学の公式ホームページ作成にも一部関わっています。メディアを創ることで学生間の交流やブラッシュアップが可能となり実際のデザインやコミュニケーションの方法が学べます。実際にものが形になっていく中で勉強していく方がリアリティがありますし、外とのつながりも出てきます。
今、学生達もやる気になっています。
  ■美術科の卒業生の進路は?
 約半分が教職へ進みますが、大学院への進学も増えています。企業就職をはじめとして、学芸員や、アートセラピーを学んで職業にしていこうという学生もいます。フィンランドのヨテボリ大学などへ留学した学生もいます。北欧では小さい時から良いデザインのものに囲まれて生活するという文化があり、アーティストを国が支援していこうという体制もしっかりしています。そういったことを体験してくるのも大切なことです。

■高校生へのアドバイスは?
 大学受験の結果だけが全てではなく、現実に行った大学で自分なりに精一杯やってみる。やったことは生かすことができるし、無駄なことは一つもない。どこへ行っても自分を生かして将来につながっていければ良いので、そういう観点から自分に合った大学選びをして欲しいと思います。
 
         
 
彫刻演習室   日本画演習室   版画実習室
 彫刻演習室    日本画演習室    ワークショップ・ミニ銅版画制作
 
         
 
         
 
 
 次に、学生による模擬授業「人間力UP講座」の教室へ行ってみました。なんだか面白そうな企画です。
 総合教育科学系 教育心理学講座の関口貴裕先生に、まずお話を伺いました。 
 これは現役の3年生による東京学芸大学・大学説明会史上初の試みで、来てくれた高校生達と一緒に「考える楽しさを学ぶ」模擬授業だということです。
  2年次に「プロジェクト学習課目」で心や脳について考え、3年次にはその集大成として「総合演習―知の進化―」として勉強していきますが、今回は高校生達と一緒に考える模擬授業、という形態です。
  人間力UP講座・学生による模擬授業  
     
  ■第1回「幸せ」―幸せの重さを考える―
■第2回「つながり」―人と人とのつながり―
■第3回「学び」―人生を豊かにする学び―

 3回のうち、第2回「つながり」―人と人とのつながり― に出席してみました。

 模擬授業が始まり、一人の学生が話し始めました。すると他の男子学生の携帯が鳴り、その男子学生は携帯で大きな声で話し始めました。 ん?と思っていると・・・。
 司会「皆さん、今の人を『空気の読めない人』と思いませんでしたか?今日はこのテーマで考えていきたいと思います。『空気が読めない人』というのは他にどんな例があるでしょうか?考えてみて下さい。」
 これは模擬授業の始まりのパフォーマンスでした。
   このあと、「空気の読めない人」の例を出し合い、良いか悪いかは別にして、「空気の読めない人」をいやがるのは日本独特の輪を乱さない習慣から来ている、という話や、大学を中退すると言い出した友人へは「それも自由なんだからいいんじゃない」と言うのか、「ちゃんと卒業した方がいい」と言うべきなのか、という話へと発展していきました。

 現代日本の風潮として、いろいろな人間の生き方があり、それを認め合っていく社会が形成されてきています。個人の自由が強くなり、他人が干渉しなくなってきている・・・自分は自分、他人は他人という言葉も耳にします。しかしこのような社会で生きていて寂しさも感じてしまいませんか?本当にこれでいいのですか?というテーマで話し合いは続いていきました。
 

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模擬授業の行われた校舎   授業内容の展示   現役学生による模擬授業
 模擬授業の行われた校舎    授業内容の展示    現役学生による模擬授業
 
         
 
         
  窓の外に緑が広がる2階食堂  
 
 気になるランチタイム!学食は3ヶ所、喫茶室もひとつありました。どこもリーズナブルな金額で学生をバックアップしてくれています。左の写真は、第2むさしのホール2階にある「コパン」。窓の緑に心が安らぎます。1階のカフェテリアで「学芸大丼」を発見し、いただいてみました。ご飯の上にキャベツの千切りと生姜風味の鳥の竜田揚げを乗せあんかけしてあり、温泉卵も乗っています。サイズもS、M、Lと選べて値段もそれぞれ157円、378円、550円とリーズナブルです。
 第1むさしのホール前では大学名の入ったTシャツやボールペンなどを販売していました。 1階にはコンビニがあり、2階へ上がると、文房具店と書店があります。
 
     
 
学食名物「学芸大丼」   生協前で販売していた大学名入りTシャツ   大学内書店も充実
 学食名物「学芸大丼」 これでMサイズ    販売していた大学名入りTシャツ    大学内書店も充実
 
         
 
         
  武蔵野の自然あふれるキャンパス  
 
 東京学芸大学へ行ってみて感じるのは武蔵野の面影を残す豊かな自然。グラウンドも広く、丁度サッカー部が練習しているところでした。
 現役学生による「学生なんでも相談コーナー」も設置されていて、高校生からの質問を受け付けていました。

 「全体会」の冒頭でも挨拶に立たれていた鷲山恭彦学長ですが、学生間では親しみを込めて「ワッシー」と呼ばれているとか。
 鷲山学長の「21世紀は、教育と文化の世紀にしなければなりません。」という言葉が印象的でした。
 
     
 
模擬授業の行われた校舎   授業内容の展示   現役学生による模擬授業
 学大サッカー部の練習風景    「学生なんでも相談コーナー」    学生に親しまれている鷲山学長
 
         

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