
大学の入学定員が志願者を上回るという「大学全入時代」に突入しています。
そのような中、人気大学の入学試験が高倍率になる一方で、入学者が定員を下回る大学がある「二極化」も進んでいます。
各大学では、学生にとって魅力のある大学づくりに取り組み、さまざまな「改革」を進めています。
ここでお子さまに必要となってくるのは、自分を成長させるのにふさわしい学校の研究です。
| 大学数 778校 | 学生数 2,887,396人 |
|---|---|
| うち国立86校、公立95校、私立597校 | うち国立625,026人、公立142,568人、私立2,119,802人(平成22年度) |
大学は、幅広い知識を身につけるとともに専門的な教育研究を行うことで、深い知見と柔軟な思考力を備えた知識人を育成する場所といえます。
「教育機関」であると同時に「研究機関」であるため、高校までの「教えてもらう」学問から「自分で学び真理を追究する」学問に学び方が変化します。
大学内は、基本的に専門分野ごとに学部、学科、課程などの教育研究組織に分かれています。
教員と学生はこれらの組織に所属し、教育研究活動を行っています。
修業年限は4年で、最大8年在籍できる大学がほとんどです。
医学、歯学、獣医学、臨床薬学は修業年限6年、最大12年在籍できる場合が大部分です。
規定の単位を取得すれば卒業となります。
卒業すると“学士"の学位が与えられます。
多数の大学は、学士取得者を対象とする発展的な教育研究の場として大学院を設けています。
一般入試で合格を目指す場合、大学入試センター試験の受験が第一歩となるでしょう。国公立大学は全大学が1次試験として受験を義務づけており、私立大学も503大学1441学部と大部分が利用しています。出願は10月中旬で、現役生は在籍する高校を通して書類を提出します。
出題は、高校の教科書範囲を対象としています。試験はマークシート方式です。受験生は試験後に発表される正解と配点に従って自己採点し、合格の可能性を判断して志望校に出願します。
受験科目は6教科29科目用意されています(2012年度より受験科目に「倫理、政治・経済」科目が追加されました)。志望大学の受験に必要な教科、科目を選んで受けることができ、出願時に受験教科、科目を選択しておきます。指定科目は、7月までに各大学が発表する選抜要項に記載されています。国立大学は大部分の大学が5(6)教科7科目を課します。私立大は2~3教科型が中心であり、センター試験のみで大学独自の試験を行わないところがほとんどです。
大学入試センター試験が終わると、各大学の一般入試(独自試験)が盛んに行われます。
私立大は1月中旬から3月末にかけて実施します。
入試教科は3教科(文系:外・国・地歴または数学、理系:外・数・理)が主流です。
入試問題は各校とも学部、学科により特徴があります。
1つの学部、学科で複数回、複数方式の試験を実施することが多いです。
また、最近では「全学」「統一」などと呼ばれる、学内全学部で一斉に試験を行う大学も増えています。
国公立大学は、センター試験(1次)と個別試験(2次)の成績を総合して合否を判定します。
個別試験は原則的に、一つの学部、学科の定員を前期(試験時期・2月下旬~3月上旬)、後期(同・3月上旬~下旬)の2つに分ける「分離分割方式」です(一部の学部、学科は前期のみ)。
前期と後期で1校ずつ(同一校への出願も可)受験できます。
しかし、前期で合格した場合、入学手続きの締め切りが後期試験の前に設定されます。
手続きを終えると後期を受験しても無効になります。
また、定員も前期8:後期2と前期に偏っており、第1志望の大学を前期で受験する場合がほとんどです。
試験内容は4教科から1教科の学力試験、小論文だけ、面接だけ、これらの組み合わせなどさまざまです。
■ センター試験志願者数の推移(万人)

推薦入試は、通っている高校の推薦を受けて受験するものです。
一定以上の評定平均値や課外活動での実績など、大学側が出願条件を指定します。
条件に合った志願者の中から、高校側が認めた生徒が推薦されて出願し、試験を受けることになります。
私立大学は、全体の95%以上が推薦入試を実施しています。
出願が10月以降で、11~12月に試験を行う大学が多いです。高校内での推薦者決定は2学期に入ってすぐの場合が多く、受験したい人は1学期の3者面談などで意思表示しておくことが必要です。
国公立大学でも、推薦入試を実施する学校は多いです。
調査書、小論文、面接、実技などで選考しますが、出願条件を厳しく(評定平均値が高いなど)している大学が多いです。センター試験を課す大学もあります。
試験には、大きく分けて「指定校制」と「一般公募制」があります。指定校制は、各大学が「○○高校から1人」などと受験者(入学者)を指定する制度です。
一つの高校から出願できる枠が決まっているため、大学側の条件を満たしていても全員が出願できるわけではありません。
ただし、何らかの試験を実施する場合でも基本的に不合格となる生徒はおらず、出願(推薦)すれば合格となります。
一般公募制は、大学の指定する出願の条件(例:現役生に限る、など)を満たしていれば、誰でも出願できる制度です。
しかし、小論文や面接などで選抜するため、出願(推薦)=合格ではありません。
また、高校の推薦を必要としない「自己推薦入試」もあります。
「自己推薦書」を提出すれば、誰でも受験することができます。
ですが、今年度の文部科学省による試験規定の見直しによって、大学の検査またはセンター試験の成績、資格・検定や評定平均値などを出願条件に用いるよう定められました。
これにより、推薦入試も以前に比べて受験生の基礎学力が重視されるようになりました。
最近増加を続けているのが、アドミッション・オフィス入試(AO入試)です。
これは門戸を広げて、意欲を持った有望な学生を集めることを目指したもので、受験生の能力や適性、目的意識、入学後の学習に対する意欲などを、面接と志望理由書(自己推薦書)などにより総合的に評価します。
基本的に学校の推薦は必要なく、大学側の基準を満たしていれば誰でも受験することができます。
入試は主に面接と提出書類が中心ですが、小論文、研究発表、集団討論など内容はさまざまです。
成績など数値データより、人物の総合的な能力をみようとする工夫がされており、将来の進路を含め、学びたいことを明確化する必要があります。
本来、大学・短大の「学力偏重」傾向を見直すために導入されたAO入試ですが、試験規定の見直しによって、推薦試験と同じく大学の検査またはセンター試験の成績などが出願要件に用いられるなど、基礎学力もある程度重視されるようになりました。
また、願書の受付時期もこれまでは特に決まっておらず、かなり早期からの準備が必要でしたが、今年度より受付開始日が8月1日以降と決まり、実施時期の早期化に歯止めがかかる形になりました。
少子化による18歳人口減少などに備えて、各校とも魅力ある大学づくりに取り組んでいます。
教育面では、卒業後の進路をサポートする「キャリア教育」を大部分の大学が行っていましたが、今年4月からはすべての大学・短大で「キャリア教育」を行うことが義務化され、教育内容のさらなる充実化が図られています。
また、ていねいな就職指導の実施や、資格支援講座やインターンシップ(企業や官公庁)などの制度を充実させ、就職実績につなげている大学もあります。
このほか、学生の意欲を引き出して目標達成まで指導する態勢づくり、学生一人ひとりに配慮した少人数教育などの制度を充実させ、就職実績につなげている大学もあります。
また、経済面で厳しい学生を援助する「独自奨学金制度」の整備、時代のニーズに応える「新学部・新学科の開設」なども盛んに行われています。
大学時代は、社会人になる前に「自分磨き」の仕上げをする期間です。
社会では、出身大学の入試偏差値は関係ありません。
職務を行う人材として、その人の価値が問われます、専門的な知識、問題解決の能力、仕事にかける意欲、人間性。
そのような「社会で活躍できる人材」に学生を育て上げる大学が、卒業後の生き方を豊かにしてくれる魅力ある大学であるといえます。
お子さまが大学を選ぶ際には、それが本当に自分を成長させることのできる大学かどうか、お子さま自身で研究する必要があります。
| 実施月 | 国公立大学 | 私立大学 | ||
|---|---|---|---|---|
| 一般入試 | 推薦入試 | AO入試 | ||
| 5~6月 | AO入試 エントリー開始 |
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| 7月 | 各大学の選抜方法・入試科目の発表 | 指定校推薦の通知 指定校推薦の校内出願 |
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| 8月 | 夏休みを利用したオープンキャンパス | |||
| 9月 | 各大学の募集要項の発表 | 予備面接 ↓ 最終出願 合格内定 ↓ 合格発表 |
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| 10月 | 大学入試センター試験出願 | 指定校推薦の校内選考 指定校推薦の本試験 |
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| 11月 | 各大学入試要項(願書)の配布開始 | 一般推薦の本試験 | ||
| 12月 | センター試験受験票の送付 | 私立大学の一般入試の出願開始 | 合格発表 | |
| 1月中旬 | 大学入試センター試験実施 | |||
| 1月中旬~ 2月中旬 |
私立大学の一般入試スタート | |||
| 1月末~ 2月初め |
国公立大学個別試験出願 | |||
| 2月下旬 | 国公立大学前期試験スタート →合格発表(3月上旬) |
2月中旬合格発表 | ||
| 3月 | 後期日程試験スタート →合格発表(3月中旬) |
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