
女子学生が中心だった短期大学も近年では男女共学など、活発な動きを見せるようになっています。
このような活動の効果もあってか、平成22年度の短期大学入学志願者数は公立短期大学では9,960人と若干の落ち込みが見られたものの(21年度は10,720人)、私立短期大学では104,828人(同104,100人)と増加し、全体の志願倍率も増加しました。
| 学校数 395校 | 学生数 149,633人 |
|---|---|
| うち公立26校、私立369校 | うち公立8,739人、私立140,894人 |
短期大学は、学校教育法第69条の2第1項で「深く専門の学芸を教授研究し、職業または実際生活に必要な能力を育成することをおもな目的としている」と定義されています。
法的には大学の一種です。
幅広い知識を身につけるとともに専門的な教育を行うのは大学と同じですが、より職業や実生活に結びつく実学的な内容を学ぶところが短期大学の特徴といえます。
大学には学部が設置されますが、短大では学科が置かれます。
教授と学生がこの組織に所属し、教育研究活動を行っています。
修業年限は2年がほとんどですが、医療系・看護系の学校は3年のところもあります。
ちなみに、4年制大学に併設されている学校は、校名に短期大学部という名称が使われることが多いです。
卒業後、「短期大学士」の学位を取得することで、高等教育機関の課程を修了した知識・能力が証明されることになり、国際的な通用性も認められています。
また、さまざまな資格取得も奨励しています。
特定の学科を卒業すると同時に取得できる国家資格(幼稚園教諭、介護福祉士、栄養士など)のほか、看護師などの受験資格、秘書士などの民間資格などがあり、そのほか検定(TOEICなど)の取得をサポートしている短大も数多くあります。
入試についてみてみると、短大入学者の7割近くが推薦入試で入学しています。文部科学省が決めていた短大の入学定員に占める推薦入学の制約がなくなり、募集定員の半数以上を推薦入試にあてている短期大学もあります。
試験が指定校制・公募制・自己推薦制(AO入試)に分かれるのは4年制大学と同じです。指定校制は、各大学が「○○高校から1人」などと受験者(入学者)を指定する制度です。基準を満たして高校から推薦され、出願すれば基本的に合格となります。
公募制には専願、準専願、併願の3種類があり、いずれも基準を満たせばどの高校からも出願することができます。専願は合格したら入学を義務づけられます。準専願は合格してもその短期大学の入学を希望しない場合、納入した学費は一部(入学金など)を除いて返還され、同時出願も可能です。併願は合格しても入学するかどうかは本人の自由意志によります。選考方法は調査書(書類選考)のみ、調査書+面接、調査書+小論文(作文)+面接、調査書+小論文(作文)+実技+面接などがあります。推薦基準は私立の場合、成績概評B・C段階(評定平均値(※)4.0~2.7)が多くみられます。また、国語と英語が4.0以上必要など、特定科目を重視する学校もあります。
自己推薦入試とAO入試は、大学のページで説明されている内容に準拠します。学生のニーズに応え、最近ではその数を増やしつつあります。
ちなみに短大の一般入試は、学科試験が文系で国語か英語のほか1科目選択という2教科型が多く、理系でも2教科型が一般的です。小論文(作文)や面接を含めるところもあります。
| 実施年度 | 推薦入学等 | AO入試 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 公立 | 私立 | ||||||||
| 短大数 | 学科数 | 入学者数 | 短大数 | 学科数 | 入学者数 | 短大数 | 学科数 | 入学者数 | |
| 19年度 | 99.7% | 99.3% | 67.3% | 12.5% | 6.7% | 1.0% | 61.6% | 57.1% | 11.6% |
| 20年度 | 100% | 99.6% | 65.2% | 25.0% | 15.0% | 1.7% | 70.3% | 66.2% | 14.6% |
| 21年度 | 99.7% | 97.8% | 63.7% | 14.3% | 9.8% | 1.1% | 75.3% | 71.3% | 16.3% |
| 22年度 | 100% | 99.7% | 61.9% | 21.1% | 14.6% | 2.1% | 76.5% | 72.9% | 17.3% |
(数字は短大数・学科数・入学者数それぞれの全体に対する割合)文部科学省の資料より作成
短期大学の利点は、さまざまな知識や技術を大学よりも短期間・安価で身につけられることでしょう。学習期間が短い分、多忙であることは否めませんが、目的を持って入学した人には効率的で充実した学生生活になるでしょう。
また、卒業後の進路をフレキシブルに選択できるのも魅力の一つです。就職や大学への編入、海外留学など、さまざまな進路があります。
大学進学は、卒業後の進路の一つとして定着しています。大学編入の入試制度には、併設大学への編入のほか、協力校・指定校推薦、自主応募などがあり、短大側も積極的にバックアップしてくれるところがほとんどです。

就職サポートでも親身な指導で評価が高くなっています。就職支援は入学直後から開始します。内容は主に、就職ガイダンスや自己分析、スキルアップ講座、模擬面接などです。就職課やキャリアセンターでは企業情報を提供し、自宅のパソコンや携帯電話かで求人情報を閲覧できるところもあります。就職対策の授業を単位 取得のできる正規の授業として認めたり、クラス担任制を設けて就職活動の悩みを相談できる学校もあります。
インターンシップ(就業研修)を実施する短期大学も多く、2008年度以降は全体の45.4%(177校)が計画していて、毎年増加傾向にあります。即戦力を採用する企業では、資格・専門知識を身につけた短期大学卒業者を求めることがあります。
短期大学は、大学のように教養教育が受けられると同時に、専門学校のように専門教育を受けて資格を武器に就職することもできる、両方の“いいとこ取り"を実現した教育機関といえるでしょう。
※評定平均値の計算方法
1・2年の学年末の評定値、および3年1学期の評定値から算出します。
