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工業デザイン・工芸デザイン

どんな仕事?
 「口紅から機関車まで」といわれるように、工業デザインの対象とするものは非常に幅が広く、それはまた人間が初めて道具を創ったときから歴史が始まっているといえましょう。人間は「道具」によって環境に働きかけ生活空間を便利で快適なものにしてきましたが、そういう創造への意志と努力が、現代のような発達した高度の機械文明を築きあげてきたといっても過言ではありません。
  工芸デザインの分野は大きく分けて、工業生産された大量の製品、機械のデザイン=インダストリアルデザインと、製品の一つ一つに心をこめてつくる手工芸的なデザイン=クラフトデザインの2つになります。
  インダストリアルデザインは、産業革命後可能になった大量の工業生産物や高度の発達した精密機械類を対象とします。
  工業デザイナーは、技術的知識と能力はもちろんのこと、消費者の好み、風俗や流行、他商品の傾向、会社の方針や考え方、原価意識などに対する配慮も心得ながら、その製品のデザインをしていかなければならないのです。
  そしてさらにプロダクトデザインに携わるすべての人々は自分の扱っている製品を通して、文化・文明の発達のための担い手としての意識をもち、情熱を注ぎこまなくてはいけないのです。
  クラフトデザインの分野はインダストリアルデザインのように規格化された大量機械製品でなく、個性的な手づくりの良さを残している伝統的な作品が対象となります。 日本の伝統の陶磁器、竹細工、木製品、ガラス器、鉄器などで、用途も食器、調度品、装飾品、仏具、神具などです。それらは素材がちがうとその制作プロセスも全くちがってくるため、木工芸、革工芸、陶工芸、ガラス工芸、金属工芸などの素材に応じてその特色がわかれます。
 
何を学ぶ?
 インダストリアルデザイン、クラフトデザイン、いずれの場合でもその美しさは機能を無視してはなり立ちません。生活を豊かにし、より役に立つ形でこそ美しさが存在するのです。したがって、形をつくりあげるベーシック(基礎)の段階において形と形・物と物・物と人間の関係を鋭く追求し、メカニズムに対する感受性と物事に対する科学的な眼を養うことが大切です。その基礎の上に立って、平面構成・設計製図から第3次元の世界の展開法、レンダリング、機械学などの理論と実習に習熟する必要があります。
  さらに、クラフトデザインを専攻する場合は、それぞれの伝統的な技法について演習などを通して学んでいきます。 実際に制作しながら、作ることの厳しさと喜びを味わっていくのです。
 
卒業後の進路
 工業デザインは扱う対象が幅広いので、ありとあらゆる分野のメーカーにその担当がおかれています。工業デザイナーとしてはっきり職種が確立されている職場やメーカーが就職の主な対象となるでしょう。また、工芸デザインの場合、工芸家として独立するには大変な努力と才能と運が必要です。日頃制作しながら個人教室を開くという道もあります。
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