絵を学ぶ人たちへのアドバイスを一言といわれると、まったく正反対の2つの答えができます。
1つの返事は「絵を描くことはすばらしいことです。ぜひおやりなさい。絵を描きたいということは、感情表現の基本であり、本能です。絵を描いている時はすべてを忘れ、熱中できます。熱中できる時間を持てるということは人生をどれほど豊かにしてくれるでしょう。そして、表現技術を大いに学んでください。技術が向上すれば、それだけ表現内容も深く広くなり、喜びも大きくなるでしょう」
もう1つの答えは、「絵を学ぶのですか。たいへんですよ。絵を描くことを一生の仕事として続けてゆくには、それ相当の覚悟と根性が必要です。学校を卒業したからすぐ画家として立てるわけではないし、一生描き続けてもそれで生活できるかどうか、保証はだれもしてくれません。最初楽しかった絵も苦しくなる時もあるでしょう。それに耐えられますか」 さて、それでも絵が好きで学びたいという人には、どんなアドバイスをすべきでしょう。「よき師とよき友を得なさい」といえます。絵画表現の上で、単なる技術の習得はそれほど重要ではありません。あなたを大きく育てるのは人間的感化です。
よき師とは、有名作家ということでなく、あなたと心が通うことのできる師であるかということです。よき友とは、共に絵を描くことの苦しみや楽しみを分かち合い、語り合える友であるかです。
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