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増加する高卒フリーター

 高校を卒業してから、さて何をしようか。卒業式が終わってから考えようとのんきなことをいっている人はいないでしょう。しかし、進路が決まっていない、決められなかったという人は案外多いのが現状となっています。
 高卒者の就職率も低迷が続き、就職を希望しても望みがすべてかなわない厳しい社会状況もありますが、せっかく就職しても3年以内でやめてしまう人が半数近くいるという調査もあります。また、求人率が高い大都市圏でも就職率が低いのは、就職先があるにもかかわらず定職につがず、収入をアルバイトで得る「フリーター志向」が広まっていることも原因と考えられています。
アルバイトは本来は仕事・労働という意味ですが、日本では普通は学生の内職の意味で、定職に対する語として使われています。ひと昔前は定職についていないと抵抗感がありましたが、今ではカタカナ職名として言葉自体が一人歩きしています。フリーターは区分すれば無職です。この「フリーター」という言葉には、どこか生活を楽しむという優雅な響きがあり、それが“好みの就職口が見つからない”“苦労したくない”といった考えを持つ若者の間で支持されているようです。
 フリーターになる原因には、志望する就職ができなかったとか、やってみたいこと、めざす仕事が見つからない、とりあえずなど、いろいろでしょうが、安易にフリーターに依存するのは危険です。確かに、働きたいときに働いて、やめたいときにやめられる自由は魅力的かもしれませんが、採用するより安上がりという事情からアルバイトを募集しているわけです。また、フリーターの側でも「生活が不安定」「いざというときの保障がない」「将来の不安」などのデメリットを感じている割合は少なくありません。
 自由のみを求めるフリーターがいる一方で、自分にあった仕事を探すために、多くの職種を経験している人もいます。また、自分が本当にやりたいことのために今、定職につかない人もいます。収入面だけを見れば、たしかにそれなりの金額を手にすることもでき、自分の“夢”の実現などをキーワードに、フリーターを志向する例も多く見られますが、現実的にはそれほど甘くないことを直視し、能力や適性・努力といった要素を考えることなく安易に選ぶ選択肢ではないということは、考えておいたほうがいいでしょう。

こんなに違う!

フリーターと正社員を比べてみれば…

フリーター

正社員

雇用契約(雇用期間等)

高等学校・大学・短期大学・専門学校等を卒業あるいは中退した若者が短期または期間限定契約で働く労働形態

期限を定めない雇用契約
原則定年までだが、近年年功序列、終身雇用が崩れつつあり、年棒制、成果報酬など実力主義に移行する会社が多い。

労働時間・休日等

契約条件による
有給(原則的になし)

フルタイム
年次有給休暇有り(6ヶ月勤務で10日、以降勤務年数により加算)

給料・待遇等

時給制
定期昇給なし平均10万〜14万円(平成13年労働白書)
ボーナスなし

月給制、定期昇給有り、ボーナス有り
高卒平均152,900円(平成15年厚生労働省調べ)

社会保険等

労災保険有り
他は原則的になし(個人で国民健康保険/国民年金に加入)

労災保険(会社が全額負担)
健康保険(会社が半額負担)
雇用保険(会社が半額負担)
上記すべてに加入

税金の手続・キャリア支援・銀行ローン等

税金は本人が手続き
住宅ローン等銀行ローンは審査基準をパスしない
単純労働、低技能労働中心なのでキャリアの蓄積がなされない。正社員に応募の際もアルバイト経験はキャリアと見なされず、アルバイト期間が長いほど不利な扱い

税金は会社が全て手続き
雇用対策法により社会教育(キャリアアップ)支援制度有り。会社が財形貯蓄、住宅ローンなどを援助

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