─ 5 ─ 体育・スポーツ・健康系分野に進学を考えている皆さん！ 「スポーツ系の部活に所属している」、「スポーツ観戦が好き」、「応援しているチームやアスリートがいる」、「体育やスポーツの指導者を目指している」、「スポーツトレーナーに興味がある」など、皆さんはスポーツが好きで、将来も関わりたいと考えているのではないでしょうか？ 日本では、昔から「きつい練習をすれば強くなる」、「厳しい環境に耐えれば勝てる」という考え方が一般的で、ハードなトレーニングが重視されてきました。しかし、最新の科学により、このような伝統的なトレーニング方法には誤りや欠点があることがわかってきました。私も選手時代にはこうしたトレーニングを行いましたが、思うような成果を上げられず、結局ケガで引退に追い込まれてしまいました。その後、トレーニング指導者としてトレーニング科学を学び、その知識を活用したトレーニング指導に切り替えたことで、多くの人達の目標達成に寄与することができました。 現在、世界のトップアスリートは「科学×トレーニング」を取り入れ、より優れたパフォーマンスを発揮しています。「科学×トレーニング」は世界中から発表される学術論文を活用しているため、95%の確率で目標に近づくことができます。また、トレーニングの実践現場で収集されたデータは、新たな発見やアイデアを生み出し、優れた成果を得ることに貢献することができます。一方、経験や感覚、SNS情報に頼ったトレーニングでは、成功率は20～60%程度にとどまるのが現状です。 また近年では、トップアスリートのトレーニングは、健康づくりや介護予防などにも応用されており、幅広い分野で役立っています。 そのため、科学やデータ、AI（人工知能）などのテクノロジーを駆使したトレーニング指導が求められています。また、科学、AI、テクノロジーを活用すれば、スポーツ未経験者でも質の高いトレーニング指導が可能になります。 体育・スポーツ・健康系に興味がある皆さんも「科学×トレーニング」を学び、この分野で新しい時代を切り開いてみませんか！特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会理事長かんの・まさあき▶豊田合成Blue Falcon ストレングス&コンディショニングコーチ。愛知学院大学健康科学部非常勤講師。博士（学術）。民間フィットネスクラブのチーフトレーナー、支配人、フィットネス事業部長などを経て、現在は日本代表、プロ、実業団のトップアスリートのスポーツサイエンティストを務めると共に、トレーニング科学の研究者として科学的根拠に基づいたトレーニング指導の普及に努めている。JATI認定特別上級トレーニング指導者（JATI-SATI）。体育・スポーツ・健康系をめざす人へ菅野 昌明 さん「科学×トレーニング」で新しい時代を切り開こう
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