の の 現在、観光業は日本のみならず世界的に隆盛しており、21世紀最大の産業になるとも言われています。それにともない、観光のあり方やスタイルについても、新しいものが次々と生まれています。それらの中でも、最近大きく注目されている観光スタイルのひとつに「ウェルネスツーリズム」があります。 「ウェルネス」とは、健康という概念をより広く総合的にとらえ、心身共により良く、より豊かに生きようとするライフスタイルのことを指します。ウェルネスツーリズムとは、より良い人生を送る(ウェルネス)ための体験や活動を目的とした旅行(ツーリズム)のことなのです。 従来の旅行は、観光地を訪れたり、レジャーを楽しんだりすることが主な目的でしたが、ウェルネスツーリズムの目的は私たちの健康です。現代社会ではストレスや疲れを抱えて生きる人が多いため、心や体の健康に対する意識が高まっています。そんなニーズに応えるため、ウェルネスツーリズムは旅行を通じて心身をリフレッシュし、健康的なライフスタイルを実現する手段として注目されています。また、旅先の自然や文化とふれあう観光を通じて地域の経済活性化や環境保全などに貢献できるという面でも、ウェルネスツーリズムは評価されています。 「日常から解放されること」「健康的な体験を行うこと」「旅先の自然に触れること」現在では、主にこういった要素がウェルネスツーリズムの骨子として重視されています。 その要素を満たそうと、ウェルネスツーリズムをうたう観光旅行で組まれるプログラムの種類は実にさまざまです。主なところだけでも温泉・スパ、ヨガ、瞑想、森林浴、健康食、フィットネス、レクリエーション、人との交流などが挙げられます。 中でも人気が高いといわれているのが温泉・スパ系、ヨガ・瞑想系、ハイキングやサイクリングなどのアクティビティ系です。特に温泉旅行は心身の回復手段として日本では昔からおなじみですし、ヨガや瞑想は自分の心を見つめ直し、精神をリラックスさせるとして需要があります。また森林浴も最近は注目度が上がっており、森林浴によるセラピーが体験できるウェルネスツーリズムも増加しています。 多種多様なウェルネスツーリズムの中には、ひとつのジャンルとして特化するものも出てきています。「スリープツーリズム(睡眠観光)」は、ホテルやリゾート側が快眠できる部屋や環境を宿泊客に提供する、ウェルネスツーリズムの一種です。以前は観光客が宿泊先を選種ですぶときは観光や飲食などを優先し、睡眠についてはそこまで関心が割かれていませんでしたが、ウェルネスツーリズムの機運が高まったことで、良質な睡眠も旅の目的として見直されつつあります。有名なところでは、アメリカの五つ星ホテル「パークハイアット・ニューヨーク」が睡眠サービスに特化したスイートルームを用意しており、ベッドには人工知能(AI)を搭載したマットレスを採用し、利用客の動きなどを検知し心地よい睡眠を提供します。 グローバルウェルネスインスティチュート(GWI)の調査によれば、現在のウェルネスツーリズム市場規模は世界全体で6000億ドルを超えており、このうち日本の2023年における市場規模は191億ドル(約3兆円)に達しているとのことです。 現在、日本でもウェルネスをテーマに観光政策、地域振興を進める自治体や団体が増えており、ウェルネスツーリズムは着実に広がりつつあります。ただし、コスト面などの敷居の高さ、オーバーツーリズムへの対策、ビジネスアドバイザーの育成といった課題も発生しており、ウェルネスツーリズムが観光ビジネスとして本格的に根付いていくには観光業界の人たち、そしてこれから業界を目指す若い人たちの手腕にかかっています。25人気どころは温泉、ヨガ、泉、ヨガ、アクティビティ、森林浴…旅先でより良い睡眠をスリープツーリズム観光・トラベル・各種ビジネス系の近未来ト来光光・観光観光観観トラベル・各種トラベル睡眠、ヨガ、森林浴…心身の健康をめざす身の健健康健康睡睡めざすめざすす康をめ注目の観光スタイル「ウェルネスツーリズム」ェルネスススツーーーーーーーーーーーーーーーーリリズ注ム」シリーズ こう変わるシリシ変わるるーーズ ーこうビジネス系の近日本での市場規模は2023年で約3兆円に心身が豊かになる体験を提供する旅行注 目の 新 産 業目新産産 新 産 産 業目注 目目
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