分野別ガイドブック No.7
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3専門的な職業に就く人の割合が違う!就職者総数178,874名不動産業,物品賃貸業 2.9%運輸業,郵便業 2.9%生活関連サービス業,娯楽業 2.3%学術研究,専門・技術サービス業5.0%建設業 4.6%サービス業(他に分類されないもの) 7.1%公務(他に分類されるものを除く)6.4%情報通信業 11.6%金融業,保険業 5.9%宿泊業,飲食サービス業 2.8%その他 2.3%卸売業,小売業 13.7%医療,福祉 13.6%製造業 10.8%教育,学習支援業 7.8%進学した分野とは異なる分野へ就職 7.7%文化・教養関係14.8%服飾・家政関係1.7%商業実務関係10.0%教育・社会福祉関係6.4%工業関係 15.4%農業関係 0.9%医療関係26.7%衛生関係 16.4%(令和6年度卒業生)就職者総数451,794名以下のグラフでは、産業別による大学卒業者、専門学校卒業者の就職者数を示しています。専門学校(専門課程)卒業者の産業別就職者数(令和5年度卒業生)専門学校就職:専攻の系統・分野と関連のある職業に限らず、さまざまな業界に就職 ☆就職について融通が利く 進学:大学院など225,457円男性平均:2億5,000万円女性平均:2億円就職:専攻の系統・分野の専門職(教育と医療等)と一般職に分かれる 編入学:大学200,625円(事務)男性平均:2億3,000万円女性平均:1億7,000万円※高専卒含む労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2023」より※卒業後即就職し60歳まで勤務した場合。退職金含めない。企業規模計。文部科学省「令和6年度学校基本調査」より就職:専攻の分野と関連の深い職業に就く 編入学:大学(専門士) 進学:大学院(高度専門士) 202,425円(2年修了)産労総合研究所「2024年決定初任給調査」男性平均:2億円女性平均:1億7,000万円卒業後の進路平均初任給生涯賃金グラフィックデザイン系のカリキュラム入口は違っても、そのめざす先は同じかつて、大学では「学術研究により教養を深める」、専門学校では「資格やスキルを身につけて就職する」、それぞれの目的に準じたカリキュラムが組まれ、その学べる内容には明確な区別がありました。ですが前述したとおり、専門性・実践性の強い学部・学科を持った大学が増えた結果、お互いの修学内容は近くなっています。 では、それぞれのカリキュラム編成は具体的にはどのようになっているのでしょうか。グラフィックデザイン系の学科を例に、大学と専門学校の違いを見てみましょう。大学卒業者の産業別就職者数デザイン・映像・マンガ・音楽系の就職 就職指導では感性・技術・対人能力を重視従来、専門学校は学生に対し、入学時から将来の職業と就職活動を意識した教育を行ってきました。一方、自分に合った進路を在学中に見つけることを優先していた大学や短期大学も、近年になって多くの学校がキャリア教育に力を入れるようになりました。今では大学・短期大学・専門学校を問わず、多くの学校が早い段階から卒業後の就職を心がけた教育やサポート制 大きな特徴として、大学は「グラフィック全般」に関するカリキュラムが組まれているのに対し、専門学校は「CG」「ゲーム」「Webデザイン」などのように、的を絞ったようなカリキュラム編成が多いことが挙げられます。この点は「学びながら自分にあった進路を見つける」大学と、「入学時から的を絞った進路をめざす」専門学校、というそれぞれ以前からのスタイルが見受けられますが、実際の授業内容を見てみると、お互いの共通点がはっきりしてきます。例えば、専門学校の『平面構成』と、大学の大 学度を充実させています。 就職サポートは、企業を呼んでの講習会・セミナー、エントリーシートの作成講座、面接のシミュレーション、インターンシップ、資格取得講座などさまざまな種類が存在します。特にこの本で紹介しているようなクリエイティブ系の業界では、「感性」「表現技術」「対人能力」が重んじられる傾向があり、それらの指導・教育に重点をおいた学36『ビジュアルデザイン論』は、名称は異なりますが、どちらも絵や写真、CGなど2次元上での表現・技法に関するさまざまな知識を身につける授業になっています。 また、大学での『グラフィック演習』と『デジタル・ベーシックMacⅠ』では、どちらもコンピュータを使ったグラフィックデザイン制作の知識を修得する内容のものであり、いずれもグラフィックデザインの即戦力を養うためのものです。これらからも、大学と専門学校の取り組みがボーダレス化していることがわかるかと思います。短期大学校も多く存在します。 さらに、美術・デザイン系の学校では、学生の作品を履歴書のようにまとめた「ポートフォリオ」の作成方法を指導するところが増えています。また、放送・映像・音楽分野などの学校では、デビューシステムやオーディションなど、直接的な就職の機会を設けているところも目立ち、業界をめざす上で大きなチャンスといえるでしょう。〈大学・短大と専門学校〉就職はこうちがうそれぞれの学び〜就職

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