38 ● 卒業後の進路デザイン業界からデザイン業界から海外の芸大までさらに広がる海外の芸大までさらに広がるクリエイティブの世界クリエイティブの世界突き進む技術を得たい身に付ける学ぶ(P37の「仕事・業界の世界」もご確認く芸術系分野では…? 美大・芸大生の卒業後の活躍分野は、大きく分けて①ビジュアル系、②インダストリアル系、③都市・環境・空間系になります。 ビジュアル系は、広告とマスコミ業界が中心です。グラフィックデザインやイラスト、エディトリアル関連などに加え、Webデザインなど新しいメディアに関連する仕事が多いのも特徴です。インダストリアル系では、工業デザイナーやクラフトデザイナーとして、精密機器メーカーや家電メーカー、舞台美術制作会社などを主な活躍の舞台とします。製品を広く流通させるために、世間のニーズに叶う多種多様な条件をクリアできる力量が必要です。都市環境空間系は、現在注目されている環境デザイナーを中心に、インテリアデザインやガーデンプランニングなどの職種があります。仕事においては、クライアントだけでなく地 域 住 民たちとのコミュケーション能力も求められます。ださい)芸術系分野では…? 美術・芸術系では、東北芸術工科大学大学院(芸術工学)、女子美術大学大学院(美術)、多摩美術大学(美術)などがあります。芸術系分野では…? 美術・音楽系短大の中でみていくと、女子美術大学短期大学部(造形専攻)、嵯峨美術短期大学(美術専攻、デザイン専攻)、奈良芸術短期大学(美術専攻)、大分県立芸術文化短期大学(音楽専攻、造形専攻)などの専攻科が認定を受けています。 大学や短大卒業後は、採用試験を受けるか、就職して社会人になるか、さらに知識を深めるために編入・再入学するか、または海外で修行をするか、その進路はさまざま。でも、それを選ぶのは自分自身。ここでは、卒業後の進路のあれこれについて考えてみましょう。進 路 一 覧最前線で働くさらに昇華する 専門学校専門学校 知識をベースに卒 業 後 の 進 路卒 業 後 の 進 路就職就職 専門・分業化する大学編入大学編入 短大の2年間を●就職 文部科学省の調査によると、令和5年度の大学生の就職率は98.1%(前年比0.8ポイント上昇)、短大生の就職率は97.4%(同0.7ポイント低下)。大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では98.1%(同0.6ポイント上昇)となっています。大学院大学院 研究・創作の道を●大学院 大学院とは、大学の学部の上位機関、または独立して存在する研究教育機関です。一般的には最低2年で所定の単位を取得し、修士課程や博士課程に進学し、論文を書いて合格した人はそれぞれ「修士」「博士」の学位を取得できます。進学するには選考試験に合格する必要があります。●専攻科 専攻科とは主に短期大学に設置されている学科であり、通常の本科に比べてより深い研究指導を受けることができます。特に「大学評価・学位授与機構」の認定した専攻科では、4年制大学卒業で得られる「学士」の資格を得ることができるため、人気が高くなっています。専攻科専攻科 得意分野に特化して留学留学 グローバルな感覚を●大学編入 編入学制度とは、4年制大学の途中年次から入学ができる制度であり、短大や高等専門学校等の卒業者が対象です。これは、短大等で学ぶうちに向学心が高まり、より高度で専門的な研究をしたいという学生のニーズに応えようとするものです。編入するには、所定の試験に合格する必要があります。学校によって編入関連の制度は細かく異なっているので注意が必要です。●専門学校 大学・短大の卒業後の進路の一つとして、専門学校への進学を選ぶ人も多くいます。社会全体が学歴重視から実力重視へと移行しつつあり、企業サイドも「何ができるのか」を採用時に重視している中、大学や短大では身につけられなかった実務的専門知識や特殊技術、技能を習得したいという人が増えているようです。●留学 年々グローバル化が進む現代社会において、語学力を身につけたり、海外事情を熟知していることは大きなアピールポイントです。海外の文化に肌で触れることができるので、チャンスがあれば海外留学も視野に入れましょう。最近では卒業単位の認定や奨学金支援をはじめ、留学プログラムが豊富な大学も多くなっています。
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