不老長寿薬の開発研究専用ラボを東北大学と島津研究所が開設東京医療保健大学が、台湾の医療協会と「認定情報看護師」育成の協定を締結名城大学がメタバースの薬局を開設一般用医薬品の陳列を体験医療的ケア児の支援目指し名古屋市立大が学校看護師を育成へ 名城大学薬学部は、2024年度よりインターネット上の仮想空間に「メタバース薬局」を開設し、学生たちに一般用医薬品の陳列を体験してもらうなど、実践的な教育への活用を開始しました。同大学で臨床薬学教育を行う牛田誠准教授の担当した必修講義「セルフメディケーション」の課題の一環でメタバース薬局が用いられています。 このメタバース薬局は、仮想空間内に、お薬相談カウンターや一般薬の陳列棚、カンファレンスルームなどを備えています。教員や学生は自身の分身であるアバターを操作して薬局内を移動でき、参加者同士で音声の会話も行えます。同学部ではかつて実務実習でこうした経験を積む機会は十分ではなかったとして、開設にあたって臨場感のある教育を行えるよう工夫したとのことです。講義を体験した学生たちの反応もおおむね良好で、大学では今後、メタバース薬局を舞台にした販売演習を本格的に実施したい考えです。 日常的に人工呼吸器やたんの吸引などが必要な「医療的ケア児」が増える中、名古屋市立大学は学校や保育所に派遣して必要な支援を行う看護師、通称「学校看護師」の育成に取り組むことを始めました。 現在、医療的ケア児は全国に約2万人いると推計されており、そのような子どもたちを教育現場で支えているのが学校看護師です。その仕事内容は医療的ケア児の健康管理、、主治医など医療関係者への連絡・報告、必要な医療器具・備品等の管理、教職員への指導・助言など多岐にわたります。病院や在宅とは異なり、保育・教育の場が拠点となるため、保育士・教諭と連携して看護を実践するには専門的な能力が求められます。 同大学では2025年3月から、看護学部の学生や、子育てなどで現場を離れている潜在看護師などを対象に、医療的ケアの専門的な学修などのプログラムを導入しています。「認定情報看護師」を育成する教育プログラム実施に関する協定を締結しました。認定情報看護師とは、情報・IT分野における看護技術と知識を持つ者として認定を受けた看護師のことです。現在、日本には認定情報看護師にあたる資格認定制度は存在しませんが、アメリカや台湾では看護情報分野の資格が認定されており、教育プログラムの内容は国際スタンダードとなっています。 協定に基づき、東京医療保健大学では看護実践開発学分野および医療保健情報学分野で認定情報看護師の教育プログラムが実施されます。プログラムは台湾医療保健AIoT協会が定めるカリキュラムに基づく30時間の授業で構成され、特定の単位を取得することで台湾医療保健AIoT協会および台湾看護情報学会が共同認定する「認定情報看護師」の受験資格を取得できます。また、試験も日本語で受験することができるとのことです。(参照:薬事日報)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(参照:NHK NEWS WEB)最新 (参照:innavi net)医学・歯学・薬学・看護学・保健衛生学・医療技術学系の最新ニュースをキャッチ! 業界の注目トピックスを紹介! 東北大学と島津製作所は、生物の老化のメカニズムを解明する研究のための専用ラボを同大学の星陵キャンパスに開設しました。体内の化学反応をコントロールして不老長寿薬などの開発につなげる考えです。海外では、不老長寿の分野は今後の成長が期待される産業として注目されています。 この研究では、「超硫黄分子」の特性を解明することを目指しています。超硫黄分子とは、血中アミノ酸などに硫黄が結合した物質の総称です。超硫黄分子は強力な抗酸化作用を持っており、摂取すれば老化につながる体内の有害物質を減らせると考えられています。これまで研究は既存の施設で進められてきましたが、効率を高めるため、今回のラボ開設となりました。 両者は高度な質量分析を得意とする島津製作所の機器を活用し、まずは3年間共同研究を進め、その過程で超硫黄分子を含むサプリメントといった不老長寿につながる薬や食品の開発を目指す考えです。(参照:日経バイオテク)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 東京医療保健大学と台湾医療保健AIoT協会は、28 ● NEWS&TOPICS
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