24 最新海外動向世界初、AI搭載型太陽光パネル設置ロボットが登場世界の航空需要が過去最高記録を更新テスラとBYDのEV販売競争に転換期ここでは、自動車・建築・航空業界の、海外における最新ニュースや動向、流行、活用・応用技術についてわかりやすく紹介します。2024年7月末、アメリカの電力会社・AESコーポレーションが発表した新製品「Maximo」は、世界で初めてAIを搭載した、太陽光発電パネル設置ロボットです。パネルの運搬から取り付けまで、作業員に代わり一連の作業を自動化できます。太陽光パネルの設置は、天気や日差しの影響を受けやすく、難しい作業です。しかしMaximoは画像処理機能とセンサーによって、パネルを指示どおり正確に配置できます。太陽光の反射などで画像がうまく映らない場合は、生成AIが画像データを補正します。Maximoの導入により、工期削減や人手不足の解消が期待され、需要の高まる自然エネルギーの普及にも貢献することでしょう。EV(電気自動車)の2大メーカーであるテスラ(アメリカ)とBYD(中国)の競争が、転換点を迎えています。接戦を繰り広げていた両社ですが、2024年における世界での新車販売台数は、テスラが約178万台、対するBYDは、テスラの倍以上にもなる約427万台となりました。BYDは前身がバッテリー会社で、EVの要であるバッテリーを安く作れる強みを持っています。さらにガソリン車に近い設計や操作性を採用し、消費者にとって親しみやすい商品展開を進めたことが、功を奏したとみられます。一方のテスラは総売上こそ増えたものの、EVは販売不況が続き、当面はもう一つの事業である自動運転に注力し、ゲームチェンジを狙っています。IATA(国際航空運送協会)は、2024年の国際線RPK(旅客輸送実績を示す指標)が前年比13.6%増加したと発表しました。国内線も同様に、世界全体の航空需要(総RPK)がコロナ前である2019年の水準を5.7%上回り、過去最高を記録しました。伸び率は全域にわたって良好でしたが、アジア太平洋地域、特に中国が成長を牽引したようです。IATA事務局長のウィリー・ウォルシュ氏はこの状況を踏まえ、2025年の航空需要についても、前年比8.0%の需要増を見込んでいます。安全対策と、持続可能な航空燃料の確保が課題であり、国際的な連携による克服が期待されます。自動車分野 建築分野航空分野自動車・建築・航空業界の、自動車・建築・航空業界の、最新海外動向最新海外動向
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