つくにはBooksNo.7_2026
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5Gに続く次世代情報通信インフラ企業売上高ランキング1位となった台湾の半導体企業世界のITエンジニア数が前年比6.1%増ここでは、IT・コンピュータ・エンジニア業界の、海外における最新ニュースや動向、流行、活用・応用技術についてわかりやすく紹介します。Beyond 5Gは5G以降のすべての通信規格、6Gは次の通信規格のことを指し、6GはBeyond 5Gの中に含まれるとされています。2030年代に導入が予定されている次世代情報通信インフラは、5Gの特長である「高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」の機能を高度化することはもちろん、「超低消費電力」「通信カバレッジの拡張性」「自律性」「超安全・信頼性」などの実現が期待されています。日本企業も6G実用化に向けて研究開発を進めています。例えばNTTが構 想する、光 技 術を用いた高 速・低 消 費 電 力 の 通 信システム「IOWN」は、海外企業も参加するなど国際的にも注目されています。2025年4月にはコンピュータ処理に応用する仕組みが公開され、次世代インフラとしての実用可能性が高まっています。TSMCは台湾に本社を置く半導体企業で、正式名称は「台湾積体電路製造股份有限公司」です。2024年2月に熊本県に進出し、世界中から注目を集めました。TSMCの特徴は、自社の半導体工場で他社の半導体製造の前工程を請け負う「専業ファウンドリー」である点で、カナダの半導体市場調査およびリバースエンジニア会社であるTechInsights社が発表した2023年の半導体企業売上高ランキングでは、IntelやSamsung Electronicsを抜いてトップに立ちました。同社は現在熊本県内に2番目となる工場の建設を予定しており、今後も、さらなる躍進が期待されています。総合人材サービス会社のヒューマンリソシアが国際労働機関の公表資料や各国の統計データベースなどを基に発表した、「データで見る世界のITエンジニアレポート」によると、世界119カ国のITエンジニア数は推計2,994.3万人で、国別ランキングでは、1位がインド、2位がアメリカ、3位が中国となりました。世界合計では前年比6.1%増となり、前回調査の13.3%増に及ばないものの、高い数値です。上位3カ国は前回と変わりませんが、インドがアメリカを抜いて1位に上がっているのが急増の要因のひとつと言えそうです。22 最新海外動向TSMCITエンジニアBeyond 5G(6G)IT・コンピュータ・エンジニア業界の、最新海外動向

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