つくにはBooksNo.9_2026
19/88

●コロナ収束や物価高騰により食品業界も市場拡大●健康志向の商品が人気 加工食品の将来は?調味料などの将来は?飲料の将来は?酒類の将来は?●業界動向数量ベースでは減少している品目はあるものの、コロナ禍で影響を受けた加工食品は、コロナ収束により全般的に回復に向かいました。また、物価の高騰により加工食品においても多くの品目で価格改定が行われたことが市場規模の拡大に繋がっていたり、昨今の自然災害を受けて備蓄として購入されたりなど、近年の内食化、健康志向も合わさって需要を維持しています。●主な企業山崎製パン、日清食品ホールディングス、ニチレイ、ハウス食品、ニッスイ●業界動向伝統的な基礎調味料の生産・販売額が落ち込むものの、消費者の健康ニーズの高まりから、減塩や無添加調味料の開発、使い勝手のいい密封容器を使用した商品などが増えています。また、海外展開を始めている企業もあり、世界的にスパイスの需要が増加している中で、新たな市場の開拓が必要となってきます。●主な企業日清オイリオグループ、キッコーマン、DM三井製糖、味の素、ミツカングループ●業界動向飲料の品目別生産割合は茶系飲料が最も多く、次いでミネラルウォーター類、炭酸飲料、コーヒー飲料等、果実飲料、スポーツ飲料、紅茶が占めています。近年では健康志向を求める消費者のニーズに合わせて、免疫力向上や生活習慣病予防、睡眠の質の向上などに対応した商品が売り上げを伸ばしています。●主な企業コカ・コーラボトラーズジャパン、伊藤園、アサヒ飲料、サントリーホールディングス●業界動向品目別に販売(消費)数量をみると、リキュールとビールの上位2品目はとびぬけて多く、スピリッツ・原料アルコール、発泡酒、清酒が続き、記録的な猛暑といった季節需要による商品・サービスの販売が消費を押し上げています。若年や女性を中心に消費者の好みが多様化するなか、ビール各社は製法や風味にこだわったクラフトビールにも力を入れており、2026年予定のビール減税に向けて体制を整えています。●主な企業キリンホールディングス、サッポロホールディングス、アサヒグループホールディングス、霧島酒造19業界の今を探ってみよう

元のページ  ../index.html#19

このブックを見る