分野別ガイドブックNo.5
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3専門的な職業に就く人の割合が違う!以下のグラフでは、産業別による大学卒業者、専門学校卒業者以下のグラフでは、産業別による大学卒業者、専門学校卒業者の就職者数を示しています。の就職者数を示しています。専門学校(専門課程)卒業者の産業別就職者数 観光・語学・国際・会計系のカリキュラム 観光を学問と実践の両側から学ぶ 学問の大学と職業教育の専門学校という分け方が一般的ですが、観光分野においては、深い教養の上に実践力が伴うことがベストです。近年は大学でも就職を意識した即戦力を育成するカリキュラムも組まれています。ここでは「観光系」の学科を例に、専門学校と大学のちがいをみてみましょう。 大きな特徴として、大学は「観光全般」に関するカリキュラムが組まれているのに対し、専門学校は「ホテル」「旅行」「エアライン」といったように的をしぼ 観光・語学・国際・会計系の就職 求められるグローバル力とおもてなしの心 文系の大学生にとって、JTBをはじめ、トラベル系企業への就職は人気がありますが、コロナ禍では航空会社などで新卒採用は見送るなど、厳しい状況がありました。語学力とコミュニケーション力、企画力を活かせる仕事です。その他、観光・国際系の学科の卒業生はホテル、エアライン、ブライダル、鉄道など、観光に直結した企業へったカリキュラム編成が多いということ。この点においては、“学びながら自分に合った進路をみつける大学”と“入学時から的をしぼった進路で学ぶ専門学校”という従来からのスタイルが見受けられますが、実際の授業内容をみてみると、大学と専門学校との共通点に気付きます。例えば、大学の『ホテルマネジメント論』と専門学校の『ホテル概論』は、名称は異なるものの、どちらもホテルの歴史や種類、ホテル産業に関する幅広い知識を身につける授業内容になっ大 学の就職者が多いのはもちろんですが、バーチャルも含めた留学経験などを活かし、貿易・商社や外資系の企業へ進む人が多いのも特徴です。 専門学校は入学時にコース選択の段階で、おおよそめざす就職先は決まっているので、将来の職業意識は非常に高いといえます。また、同じ目的を持った人と同じ教室で学ぶので、ています。大学の『観光英語』、専門学校の『接客英語』は、接客において必要な専門英語力の習得、どちらにもある『ビジネスマナー』は接客接遇マナー、身だしなみ、コミュニケーションのスキルアップを図る内容になっています。 つまり実習などを取り入れ、職業教育にも重点を置き始めた大学と、より知識や技術の習得に力を入れ始めた専門学校。ここからは、大学と専門学校のボーダレス化の進行がうかがえます。短期大学資格試験や就職試験への取り組み姿勢は真剣です。難関資格突破には厳しい指導がありますが、仲間と共に合格をめざすため心強いでしょう。また、就職先については、プロの先生や卒業生の実績が成功へのカギともなります。過去の就職先データもチェックして、学校を選んでいきましょう。大学卒業者の産業別就職者数(令和3年度卒業生)就職者総数439,683名(令和3年度卒業生)40専門学校※卒業後即就職し、60歳まで勤務した場合。退職金含めない。就職:専攻の系統・分野と関連のある職業に限らず、さまざまな業界に就職 ☆就職について融通が利く 進学:大学院など212,499円男性平均:2億7,000万円女性平均:2億2,000万円就職:専攻の系統・分野の専門職(教育と医療等)と一般職に分かれる 編入学:大学196,646円 ※高専卒含む東京都産業労働局「中小企業の賃金事情(令和3 年版)」男性平均:2億2,000万円女性平均:1億8,000万円※高専卒含む労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2021」より卒業後の進路平均初任給生涯賃金文部科学省「令和4年度学校基本調査」より就職:専攻の分野と関連の深い職業に就く 編入学:大学(専門士) 進学:大学院(高度専門士) 198,769円短期大学と同程度不動産業,物品賃貸業 3.0%運輸業,郵便業 2.2%生活関連サービス業,娯楽業 2.0%学術研究,専門・技術サービス業4.6%建設業 5.3%サービス業(他に分類されないもの) 7.0%公務(他に分類されるものを除く)6.5%情報通信業 11.3%金融業,保険業 5.4%宿泊業,飲食サービス業 2.3%その他 3.0%卸売業,小売業 15.2%医療,福祉 14.5%製造業 10.1%教育,学習支援業 7.7%進学した分野とは異なる分野へ就職 8.5%文化・教養関係15.4%服飾・家政関係1.6%商業実務関係11.8%教育・社会福祉関係 6.4%工業関係 14.0%農業関係 1.0%医療関係 26.0%衛生関係 15.4%就職者総数187,208名〈大学・短大と専門学校〉就職はこうちがう

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