つくにはブックス No.1
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航空初の有人飛行モデルを発表、シリーズ戦開催も視野に船舶「空飛ぶレーシングカー」Airspeederが電気で動き、蓄電池で電力を輸送する世界初の電気運搬船「X」詳細設計を発表建築清水建設が「次世代建築リーダー育成コンソーシアム」を設立神奈川工業高校、専門学校東京テクニカルカレッジ、※CASE…「コネクテッド化(C)」「自動化(A)」「シェアリング(S)」「電動化(E)」の頭文字をとったもので、これからのモビリティ業界のキーワードとして注目されています。(参照:WEBヤングマシン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ オーストラリアの航空会社「アラウダ・アエロノーティクス」は、まるでF1マシンのような空飛ぶレーシングカー「AirspeederMK4」を2023年2月に発表し、3月の企業イベントにおいて一般公開しました。 今回発表された「MK4」は、同社の手がける電動垂直離着陸(eVTOL)「Airspeeder」シリーズの最新機で、今回初めて人が乗る仕様となっています。そのサイズは全長5.73m、全幅3.62m、全高1.44m、重量950kg。コクピットが機体の中央に配置され、前後2つずつ、合計4つのローターと水平のフィンを装備し、まるでF1マシンのタイヤをローターに置き換えたかのような外見となっています。燃料の水素にはCO2排出を低く保つ「グリーン水素」を使用し、飛行時の最高速度は、F1マシンと同等の時速360km/hに達するとのことです。 Airspeederは現在、世界初となる有人eVTOLによる「EXAシリーズ」の開催を2024年を目標として計画されており、世界から参戦チームを募っています。同社を設立したマット・ピアソン氏は、前述のEXAシリーズを新世代のモータースポーツイベントにしていきたいという考えを示しています。(参照:Response)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ エネルギーベンチャー企業の株式会社パワーエックスは2023年5月、電気で動き、搭載する蓄電池で電力を海上輸送する世界初の「電気運搬船」の初号船「X」の詳細設計を発表しました。電気運搬船は2025年の完成をめざしており、2026年より国内外で実証実験を予定しています。 また、同社では電気運搬船を活用した海上送電事業を推進するための新会社「海上パワーグリッド」を2023年の第3四半期中に設立する予定です。さらに、同社は海上送電という新しい概念やカーボンニュートラルポートの実現に向けて、九州電力と横浜市港湾局と連携し、再生可能エネルギーを電気運搬船を用いて送電する実証実験について共同で検討するため、それぞれ覚書と連携協定書を締結しました。 初号船「X」は、船長140メートルの電気推進船で、搭載される96個のコンテナ型船舶用電池は合計で241MWhもの容量となります。船に搭載する蓄電池は、同社独自設計のモジュールで、安全性に優れたリン酸鉄リチウムイオン電池セルを使用し、6000サイクル以上の長寿命を実現。また、ミッションに応じて搭載する電池を増やすことで、さらに大きなサイズの電気運搬船をつくることも可能になるとのことです。(参照:事業構想)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 神奈川工業高校、専門学校東京テクニカルカレッジ、清水建設は2023年3月、建設業の基盤維持に貢献することを目的に、産学連携契約を締結し、「次世代建築リーダー育成コンソーシアム」を設立したと発表しました。 日本国内では年間60兆円超の建設投資が続いており、大都市圏では大規模な建設プロジェクトがめじろ押しとなっていますが、プロジェクトを管理する施工管理技術者を志す学生は現在、減少傾向にあり、将来にわたる技術者の担い手不足が顕在化しています。そこで今回集まった三者は、学生の職業観や施工管理技術者の認知度などを分析し、施工管理という仕事に対する理解促進と必要なスキルやマインドの修得支援が、日本の施工管理技術者不足を解決して建設業の基盤維持に貢献できると考え、コンソーシアムの設立を決意するに至ったのが、今回の背景となりなります。 このコンソーシアムは2校1社でのスタートですが、日本国内各地の工業高校・専門学校・建設会社から参画を募ると共に、産学連携の後押しをし、施工管理技術者育成の輪を拡げていく予定です。(参照:清水建設公式HP)業界NEWS & TOPICS69

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