つくにはブックス No.9
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最新54業界NEWS & TOPICS食品高校生と地元企業がコラボしフードロス削減食品規格外となったトマトでラーメンを開発「食品主要195社」価格改定動向調査食品値上げが早くも「2万品目」突破東海学院大のカフェでスイーツ提供規格外の野菜・果物を有効活用 大分県中津市で、規格外となった地産のフルーツトマトをスープに活用したラーメンが完成しました。考案したのは大分県立中津東高校の商業科の生徒たちで、原料となるトマトを提供したのは、中津市の大分和郷という業者です。 このラーメンは、昨年、中津東高校で行われた「商品開発」の授業がきっかけで誕生しました。大きすぎて流通に乗せられないトマトの有効活用を求めていた大分和郷が、若者の視点を取り込むため、同校に商品開発を持ち込みました。意気に感じた生徒たちは試行錯誤を繰り返しながら、味付けからパッケージデザインまでを体験、食品加工の経験がある中津市の田中醤油店が最終的にスープを製造しました。 完成した商品は「道の駅なかつ」で取り扱い、2023年2月にお披露目されました。大分和郷の代表は「お店で出しても引けを取らないラーメン」と自信をみなぎらせています。田中醤油店の代表は「チーズをトッピングしても合うし、ご飯を入れてリゾットにしてもおいしい」と特徴をアピールしました。中津東高校の生徒も「本当に貴重な経験をさせてもらいました。将来、就職する時にきっと役に立つと思います」と語りました。 トマトの甘味と酸味を生かしたスープが特徴の産官学コラボの商品「旨辛トマメン」は、1人前387円(税込み)で今後も販売予定です。(参照:朝日新聞ほか)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2023年4月18日、帝国データバンクは「食品主要195社」価格改定動向調査を発表しました。同発表によると、2023年における家庭用を中心とした飲食料食・栄養業界の最新ニュースをキャッチ!  関連情報もあるよ!品の値上げ品目数は2万3品目で、例年を大きく超える早さで値上げが2万品目を超えました。前年は、2万品目を超えたのが7月なので、3カ月も速いペースとなっています。 5月以降に関しても、現段階で5月は793品目、6月は2,859品目が既に予定されています。とりわけ、供給不足・価格高騰が続く鶏卵、不作続きの海苔製品、削り節などのだし製品、その他、冷凍食品や即席麺など、値上げ予定の商品は多岐にわたっています。このペースが続くと、今秋にも年内累計3万品目の値上げが判明する可能性がありそうです。(参照:ダイヤモンド・オンライン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フードロス 岐阜県各務原市の東海学院大学は、2023年4月7日、学内に「規格外野菜Caféさらまんじぇ・とーかい」をオープンしました。もともと一般人も利用可能だった喫茶コーナーをリニューアルした同施設は、フードロス削減取り組みの一環として、規格外の大きさや、傷・型崩れなどで流通に乗せられない県内産の野菜や果物を有効利用することを目的としており、規格外の野菜や果物でつくったスイーツなどを提供しています。 4月のメニューは、JA全農岐阜から安価で購入した規格外のイチゴ「美濃娘」を使用した「岐阜県産規格外いちご(美濃娘)たっぷりアフタヌーンティー」。上段を同学科伝統のチーズケーキにイチゴのソース、中段をイチゴのピューレを練り込んだパウンドケーキとプレーンスコーン、下段をイチゴのムースとイチゴのディアマンクッキーでまとめた逸品は大人気で、提供初日は午前中で完売しました。 運営は、同大学の管理栄養学科の学生有志(消費者庁食品ロス削減推進サポーター認定学生)で、2017年から食べ残し食品などから堆肥作りなどにも取り組んでいました。それ以降、JAやイオンなどの食・栄養業界の食・栄養業界の

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