つくにはブックス No.9
55/98

業界NEWS & TOPICS55日本女子大学に「SDGs Oasis」が誕生SDGs活動のベースとなる憩いの場に食品廃棄物での発電により年間約980トンのCO2削減NTT東日本が昆虫食事業に参入食用コオロギの生産支援へ協力のもと、野菜の栽培や産直コーナーでの販売も行っています。レシピの開発や厨房の仕切りを担当する4年生の総料理長は「価格が高騰している卵を使わず、規格外でも味は変わらない県産のイチゴ本来のおいしさを感じられるように工夫しました。食品ロスの削減について考える機会になれば……」とコメント。 規格外野菜・果物の入荷量に限りがあるので提供できる数に限りがあるものの、今後は、トマトやカボチャ、枝豆、ニンジンなどの規格外野菜を使った軽食などもメニューに加えていく予定ということです。カフェの場所は西キャンパス新3号館5階。営業時間は当面の間、毎週金曜日の午前10時〜午後4時で、学生が慣れてきたら営業日を徐々に増やしていくとのことです。(参照:朝日新聞ほか)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 日本女子大学は、SDGsを身近に感じられる学生スペースを、創立記念日となる4月20日に開設しました。この施設は、八十年館地下1階の学生スペースをリニューアルしたもので、在学生の学修やコミュニティの活発化を目的にしています。学生たちにとって末永く愛される憩いの場となるよう、スペースの名は学生から愛称を募り、学生自治会と教職員の選考を経て、理学研究科数理・物性構造科学専攻の学生による「SDGsOasis」に決定しました。 発案者の学生は「学生スペースが学生たちにとってリフレッシュや休憩の場所になることを想定して、砂漠の中のオアシスのようにSDGsを身近に感じながら学生たちが集まる場所という意味を込めました。また、ペットボトルの削減へ寄与するための『水筒専用冷水器』が設置されていることもイメージしやすい愛称を考えました」と語っています。 ネーミングの由来のひとつとなった「水筒専用冷水器」を始め、サスティナブルな建材を使用した什器、SDGsに関する活動を紹介するポスターの掲示に加え、今後は、余っている食品を集めて食品を必要としている人や場所への支援活動、フードドライブ等のイベントでの活用も検討しています。(参照:PRTIMES)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 製造過程で発生する食品残さ(残りかす)をバイオガス発電に活用することにより、キユーピーは2022年度(2021年12月〜2022年11月)、CO2の排出量を約980トン削減しました。多品種のマヨネーズを製造する中で、異なる商品の製造に切り替える際、配管から排出されるマヨネーズなどをバイオガス発電に再利用することで削減を可能にしました。バイオガス発電は、養豚農家で出る家畜の排泄物と食品残さを混合してメタン発酵させ、そこで生成されたバイオガスを利用して発電する仕組みです。 食品残さ活用によるバイオガス発電は、現在、五霞工場(茨城県)、中河原工場(東京都)、泉佐野工場(大阪府)、神戸工場(兵庫県)に加え、グループ会社であるケイパック(茨城県)でも行われており、同社では、30年度に食品残さを15年度比で65%以上削減する目標を掲げています。(参照:ダイヤモンド・オンラインほか)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ NTT東日本が、食料不足の解決策として注目される食用コオロギの生産支援に乗り出すことを発表しました。同社は2023年1月に食用コオロギ飼育の実証実験を開始しており、徳島大学の基礎研究をベースに創業したベンチャー企業・グリラスと協業することになっています。グリラスはコオロギを粉末化し、菓子などに加工する開発を行っている企業です。 食用コオロギの飼育は温度管理が重要で、グリラスでは餌やりや水の交換などの作業も含め、複数の従業員が対応しています。NTT東日本は、通信技術やセンサーによる室温の自動管理や、餌やり・水の交換の自動化などで支援し、食用コオロギの生産規模や生産拠点の拡大を目指しています。具体的な目標は、2028年までに売上高は数十億円、飼育所は600カ所で、全国にある電話局などを活用する計画です。(参照:読売新聞)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・SDGsエコ昆虫食

元のページ  ../index.html#55

このブックを見る