『Maison Pic』[ 小 林 さ ん の 挑 戦 ] 兵庫県生まれ。辻調グループ フランス校卒業後、『ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション 名古屋』での1年半の修行を経て、再び渡仏。以降、フランス校時代のスタージュ先だった『Maison Pic』のシェフ、アンヌ=ソフィー・ピック氏に師事する。スイスの店舗で研鑽を積んだ後、ヴァランスの本店へ。2020年9月、『Maison Pic』che昀昀e de cuisineに就任。| 料 理 や お 菓 子 を 勉 強 し 続 け る 卒 業 生 | 女性の社会進出への貢献など社会のプラスとなる役割を。115[フランス・ヴァランス]オーナーシェフのアンヌ=ソフィー・ピック氏は、フランスでミシュラン3つ星を獲得した唯一の女性シェフ。『Maison Pic』che昀昀edecuisine『Maison Pic』のオーナーシェフは女性です。ソムリエの統括責任者も女性で、私自身もこの店で初めての女性シェフに抜擢されるなど、オーナーシェフは自身のビジネスのなかで率先して女性の活躍の場を広げることで、女性の社会進出に貢献しています。いつかは私も、彼女のように社会のプラスとなる役割を担いたい。難しくても、やっていく必要があると実感しています。大 学 入 試の一 週 間 後に辻 調 グループ の体験入学に参加。「本当にやりたいことをやっている大人になりたい」と考え、好きな料理の道に進みました。入学して1ヵ月でフランス料理の魅力にのめり込み、フランス校に進 学 。フランスでは授 業でも食べ歩きでも、さまざまな角度から吸収を重ねるなかで「私もこういう味をつくりたい」といった挑戦意欲が高まりました。あえて失敗させてくれる先生がいて、失敗を通して学 べる機 会が 得られたのも良かった。私自身の「好き」「やりたい」という気持ちに、いろんな“プラス”を付け加えてくれた場所ですね、辻調は。完璧を求めて100%を出そうとしても長続きしないのなら、90%で合格ラインを出し続けられるほうが 強い。新 人の頃に体調を崩し、その時にバランスや持 続 力の大切さを肌で学びました。以降も、周囲の先輩たちをお手本に自分の課題を一つずつ克服して成長を重ね、20代後半には一つの目標だった部門シェフに就任。それからは自身の体験もふまえたアドバイスもしながら、スタッフの指導・育成に努めています。ずっと変わらないのは、お客様の喜びが一番の幸せということ。ただ、今はその幸せに「一緒に働くスタッフの成長や喜び」も加わっています。P R O F I L Eお客様の喜び、そしてスタッフの喜びが、私の幸せ。小林珠季さんのロング・インタビュー留学時代は日々刺激を受け、それが意欲にも直結。Interviewつくりたい味も、今の職場との縁も。「好き」から始めた私に、たくさんの“プラス”をくれた学校。小林 珠季 さん
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