2022年の小論文として、学部を問わず対策をしておきたい重要なテーマには以下のようなものがあります。
●新型コロナウイルス
●平成を振り返って
新型コロナウイルスは、第一に対策をしたい要注意テーマと言えるでしょう。今般のコロナによって、私たちの生活様式が大きく変わることとなりました。また、世界的にも経済で大打撃を受け、コロナショックという暴落も起こりました。
コロナウイルスの影響は今後続くとみられ、いわゆる「ウィズコロナ」と言われる、ウイルスといかに共存しながら生活をしていくかが問題になってきています。
また、ウイルスが落ち着いた後の「アフターコロナ」は、コロナウイルスが問題になる前とは大きく様変わりする可能性も指摘されています。
まさに時事に関連するテーマと言えるでしょう。
<出題予想>
また、「平成を振り返って」は近年ならではのテーマでもあります。
平成が始まった年はバブル真っただ中でしたが、平成3年にはバブル経済が崩壊し、株が大暴落し不景気となり、長い不況につながりました。世界中を震撼させたアメリカ同時多発テロ事件は平成13年に起こっており、ここからテロとの闘いが続いていることも頭に入れておくとよいでしょう。平成20年には日本でiPhone 3Gが発売され、日本でスマートフォンが普及するきっかけとなりました。また同年9月にはアメリカでリーマンショックが発生。世界中が不景気に陥りました。生活に密着している事柄だけではなく、世界情勢や経済の動きも同時に覚えておきましょう。
日本人にとって、戦後最悪の災害となった東日本大震災は平成23年の3月に発生しています。地震による被害はもちろん、津波による犠牲者も甚大でした。また福島第1原発の被災により、原子力発電の是非はいまだに続いています。
他にも平成の30年間にはさまざまなことが起こっています。受験する地域や学部によってクローズアップするものも変わりますから、目線を変えて平成を振り返っておきましょう。
さらに平成時代は災害も多かったため、改めて見直すことで災害と日本というテーマに注目して小論文を書くこともできるでしょう。
また、過去問題から対策しておきたいものとして以下のようなものがあります。
大学の入試改革でも、当初、英語民間試験を活用する予定でした。これまでの大学入試センター試験では、「読む・書く」の2技能の力を測っていましたが、「話す・聞く」の2技能については測り切れず問題となっていました。
文部科学省などで、「読む・聞く・話す・書く」の4技能を測る試験を導入することで、授業の現場で4技能をバランス良く教えるものに変えることを掲げていました。しかし大量の受験生が一斉に受験する共通テストでは「話す・書く」の採点には手間も時間もかかるため、民間試験を適用することとしていたのです。
結局、準備不足や問題が発生し、英語民間試験を活用することは延期となりましたが、英語教育だけでなく、入試制度改革にも関連する時事内容となっています。
さらに、働き方改革などが叫ばれている中、本当の豊かさなどについてのテーマもチェックしておきましょう。
テレワークが普及し始めている中で、情報をどのように活用していくかに注目することで、ITに繋がるテーマとしても注目することができます。
令和の時代に社会に出ていくであろう学生ならではの視点が求められている、ということもできるでしょう。
説得力のある小論文を書くためには、自分の主張の基となる知識や情報が不可欠です。そのため、志望する分野に関する知識を常に蓄積している必要があります。例えば、以下のことを実践してみましょう。
新聞は始めからすべてを読み切ろうとせず、まず社説やコラム欄に目を通すことから取り組みましょう。見出しを読むだけでも社会の動きを知ることに役立ちます。また、『現代用語の基礎知識』(出版:自由国民社)といった出版物を活用することで、時事問題に関する知識の幅を広げられます。
1日の出来事や事件の要点を知ることができます。連日報道される大きな話題については、その経過を把握しておきましょう。
入試では、マスメディアによって大きく取り上げられたニュースに関する設問が多く出題されます。その他に、政治・経済・労働・外交・社会・自然災害・環境・医学・福祉・スポーツなど、さまざまな分野に関連した話題がテーマとなります。そのため、日頃から社会を動かした出来事や事件について調べておきましょう。
下記に各分野のキーワードをまとめています。志望分野に関わりの深い話題を調査するだけでなく、1つのニュースがその志望分野からはどのように分析できるかも考えるようにしましょう。以下の欄を活用し、ニュースの調査や考察をしてください。
ニュース (見出し) |
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出典 (新聞社 等) |
(発行日: 年 月 日) |
内容 (いつ・どこ・なぜ・誰が・何をしたか) |
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考えたこと (背景・影響・課題・対策など) |
【社会】
【国際】
【経済】
【政治】
【環境・科学】
【教育】
【医療・福祉】
実際の入試ではどのような問題が出題されるのかを確認しましょう。出題の形式や内容、またその傾向は学校ごとに異なります。自ら情報を収集し、志望校の過去問題を研究してみましょう。
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