ひとつの番組内容から放送局全体のコンセプトまでを考える「プロデューサー」、番組の具体的な内容を決め、スタッフをコントロールしながら番組を制作を進行する「ディレクター」。
FM放送の番組制作上での最高責任者がFM放送のプロデューサーです。プログラムのコンセプトづくり、スポンサーとの折衝、大きな変更やトラブルの処理などが仕事の中心となります。ときには放送局としての方向性についても意見を交わします。市区町村単位を対象とするコミュニティーFM局が増え、FM業界は多局化の傾向にあります。聴取率競争が激化するなか、ひとつの番組内容から放送局全体のコンセプトまでを考えるプロデューサーの役割はますます大きくなっています。
番組の具体的な内容を決め、スタッフをコントロールしながら番組を制作しスムーズに進行させていくのが、FMディレクターの仕事です。番組によっては構成作家を使わないこともあり、その場合はみずからテーマを考えたり台本を書くこともあります。ディレクターの力量は、番組のクオリティにダイレクトに反映されます。放送内容は、音楽情報だけではないので、世の中のトレンドやリスナーの価値観などに対しても敏感でなければなりません。そのための情報収集も仕事のひとつといえます。
ディレクターになるには、放送局や番組制作専門の会社に入社する方法が一般的。放送局の場合、学校で技術を学びミキサーとして入社し、ディレクターに転向するというケースや、ADのアルバイトをしながらめざすという方法もあります。番組制作会社は放送局よりはハードワークになりますが、番組制作に直接携われる可能性は高いようです。
●収入は?
FM局の大卒の初任給は20万円前後。制作会社はこれよりやや低め。契約社員の場合は年俸制となります。
●労働条件は?
労働時間は長いことが普通。FM局では残業代が支給されます。
●将来性は?
FM放送局の増加により需要は高いといえます。