教育業界の今
労働環境の改善を目指す!「学校の先生」という仕事の課題とは?
採用は横ばいながら、志願者は減少
学校、特に公立小中学校の先生の課題は、教員不足による負担増、長時間労働、そして複雑かつ多様化する児童生徒への対応など多岐にわたります。これらには、授業準備から進行までの負担、保護者に対する応対、学校行事の準備から実行、ICT教育への対応と導入、いじめや不登校といった問題の解決が含まれます。
学校の授業は朝から夕方まであり、また部活動の顧問などを担当していると指導に夜までかかることがあります。さらに休日は試合、春・夏・冬休みも練習などを行っています。こうした、学校内での業務の合間にテストの作成・採点・教育計画の作成・研修等があります。さらに最近はICT教育の導入による環境整備などの業務も増加しました。
(参照:文部科学省/公立学校教員採用選考試験の実施状況)
その限られた時間の中で、「いじめ問題の早期発見」「生徒間のトラブルの解決」「学級崩壊の回避」なども求められています。「様々な問題と向き合いながら、生徒の成長を見守り、自分の人生を豊かにしていく」といった「憧れの学園ドラマの中の先生像」とはかけ離れた業務に振り回される現状になっていました。
教育業界が抱える様々な課題
人材が不足するのは何が原因か?
教員は応募者が減っているものの、採用者数は維持されてきました。しかし離職者が多いため、充足数に達しない状態が続いています。前述のように教員の業務が多様化・複雑化し、ひとりひとりの負担が増えすぎたため、それが離職者を生むという悪循環が続いてきました。「教える」というメインの業務の他に、「新しい業務」「生徒・保護者などの人間関係」「心理的なサポート」「安全な教育環境とコンプライアンスの順守」といった業務に翻弄されてきたのです。
こうしたことにより、「生徒への個別的なケア」「学力維持の低下」「学校運営の支障」などの問題が表面化しています。部活動の拡大や各種大会の増加にも、指導する教員の数や質が追いついていません。
行政や地域での各種変革の試みとは?
まず当面の現職教員の負担減を図るため、文部科学省は、教員の働き方改革を重視し、校務支援システムの導入や事務作業の効率化などを進めており、各種のスキルを持った事務職員の増強も検討されています。
それにより出欠管理や成績処理などの事務作業の負担の軽減や、教員が授業に集中できる環境の整備が期待されています。さらに現職教員の待遇の見直しや、教員免許取得者の再雇用の拡大などの方策が行われています。
【その他の取り組み】
さらなる取り組みとしてこのほかにも、教員を再び魅力のある職業とし、教育の質を上げる試みも広がっています。こうした取り組みを積み重ねることで、教員が魅力的な職業となることが期待されています。外部人材の活用
企業や地域の専門家を招いて授業を行う「特別講師制度」などが導入されたり、部活動指導者を外部委託するケースも増加しています。技術サポートをクラブチームの指導者に委託する学校も増えました。
ICT活用による教育支援
オンライン教材やクラウドサービスを活用した学習支援を導入することで、生徒が合理的に学習できる環境を整えることができます。質問や課題提出も、端末を通して行えるようになってきました。
学校行事の合理化
長時間に及ぶ学校行事を見直し、時間を短縮したり回数を減少させるなど、質を落とさない形で教員への負担を減らしています。
スクールカウンセラーの配置
教員の対応が難しい生徒間の問題や保護者が抱える問題について、外部の専門家である「臨床心理士」「公認心理師」などを配置する学校も増えています。
教育業界の未来
日本社会の縮図である教室は、近年複雑化した人間関係や心理的な問題の多発、格差、多様化により、崩壊の危機にありました。日本の教育は世界的にも高水準にあり、これを維持することは国際競争力を保つための基盤とも言えます。そのためにも、「若手人材が魅力を感じる業界」を作り、人材の確保を適切に行うことが急務となっています。
それだけに、これから業務内容や待遇が劇的に上昇する可能性を秘めています。特に現在はICT教育や社会の多様性への対応が最大のテーマであり、大きな変革期にあたります。
時代とともに急激に変革していく教育業界で、自分の夢を実現してみませんか?