ちょっと役立つ進路の話

どうなる?日本の空

迫ってきたアナログの限界

目視と音声の管制が危険水域に?
ジェット機が現在の姿・形になって70年近い歳月が経ちました。軍用機の世界では機体はかなり形を変えてきましたが、旅客機はどんどん新しい機体が投入されても同じ ような形ばかり。自動車や鉄道の変化と比べると、成長が止まったように見えます。確かに機体やエンジンの位置、コクピットの配置はもう完成の域に達したといえ るかも知れませんが、それを制御する中身は非常に大きな進化を遂げています。ここでもデジタル化が進歩しているのです。
操縦装置はこれまで油圧やワイヤーの直結が使用されてきましたが、最近はフライバイワイヤーといった電子制御のものが主流になっています。日本の戦闘機F-2やエアバスの新型旅客機は操縦桿さえ装備せず、ゲームのジョイスティック状のもので操作します。
コクピットもメーターだらけだった部分がタッチパネル式になったり、視線を動かさずに情報が伝えられるようになっていますが、
何といっても進化したのは航法装置。つまり自分がどこにいるのか、他人から自分が見えているのかが大きく可視化されるようになりました。
しかし、最終的には人間の視覚と音声によって行われている地上管制の方が限界を迎えつつあります。

ネットワーク化の必要性

航空管制

大量の航空機を制御するには?
現在の視覚と音声による航空管制では、危険性もあります。2024年の正月に起きた衝突事故も、機長と管制官の聞き違えが指摘されています。最近では、そうした事故を防ぐため衛星通信をさらに活用した方法が模索されています。
その方法は、地上管制と飛行中の各機のネットワーク化を衛星通信を介して強化し、それぞれの速度・方位・設定高度などをデータリンクさせるというもの。
そうした情報を航空路管制処理システムに取り込み、会話による無線交信回数を大幅に減らします。さらにパイロットの機上設定高度を自動監視し、全体的な人間の介在を軽減します。
また衛星通信そのものの誤差や異常動作はあり得ますが、こちらも想定し、地上からVHFで直接誘導する仕組みも取り入れていきます。二重三重の安全性が設定され、あらゆるトラブルに対処します。

空港管制は英語で行われていますが、ネイティブではない場合、少しの聞き違いが惨事を招きます。この可能性を低める努力が日夜行われているのです。

シゴト

空港管制官の将来

airport

ヒューマンエラーの軽減
航空管制官の職務負担を減らします。
特に上記のような取り組みにより、人間同士のコミュニケーションに頼る部分がかなり減らせます。視界不良や悪天候の中、英語で「順番」「位置」「高度」「速度」を指示、それを守らせるのも容易ではありません。過密な空港ではそれが秒単位で行われます。
そうした状況が緩和されれば精神的な負担も減り、ヒヤリハットも軽減でき、管制官はより集中した監視を行うこともできます。リモートワークも可能になるかも知れません。特に滑走路の数の割に発着機数が多く、国際線・国内線・ローカル線・自衛隊・アメリカ軍などと共用する空港では、職務負担の軽減は顕著なモノになると思われます。

今回の事故を受け、こうしたネットワーク化・システム化は一気に進むかもしれません。

シゴト

パイロットの仕事

pilot

新機種導入による運航のしやすさ
世界の大型機市場は、アメリカのボーイング社とフランスを中心としたヨーロッパのエアバス社にほぼ二分されています。この2社でシェアを伸ばしているのがエアバス社。さまざまな新機軸を取り入れ、操縦のしやすさを図っています。JALが最新型のA350を導入するなど、今後パイロットを目指す人にはお馴染みのメーカーになりそうです。
LCCの増加による競争の激化
コロナ禍で一時は停滞した航空業界ですが、新興国を中心にLCCが再び盛り上がっています。LCCは大型機としては小さめの機体を使って適正な便数を効率的に飛ばすため、どうしてもパイロットを中心としたスタッフが不足になりがちです。また従来、大型航空機の操縦資格はメーカー内で機種ごとに発行されてきましたが、こうした事情によりメーカー内の操縦系統が統一化され、複数の機種が操縦できるようになってきています。例えばエアバスA330の操縦資格を持っていれば、A350への移行は8日間で済みます。このように、違う機種を運用する航空会社間の人材の流動化にも対応しています。
小型ビジネスジェット業界の拡大
経営の世界展開の増加や富裕層の増加と共に、小型のビジネスジェット機の利用が増えています。国産機のホンダジェットが売り上げを伸ばしているように、こうした機体の運用会社も増加しています。これまで航空会社は運航管理者の有資格者を配置しなければ飛行ルートの変更や出発の変更は行えませんでしたが、ビジネスジェットは対象外となりました。このように、各所で規制緩和が行われています。

航空輸送は過密化していますが、効率と安全の両立が今後の課題と言えるでしょう。

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