保育士になるには?資格の取り方や学習の難易度・仕事内容を解説
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「保育士になりたいけれど、どうすればいい?」そんな疑問を持つあなたへ。このガイドでは、保育士の仕事内容ややりがい、資格の取り方、独学の可能性、受験資格まで、保育士になるための全てを網羅的に解説します。大学・短大・専門学校といった進路選択の違いや、保育園・幼稚園での働き方の違い、気になる給料や将来性まで、あなたの疑問を一つずつ解消。この記事を読めば、あなたに最適な保育士への道のりが見つかり、自信を持って一歩を踏み出せるでしょう。
目次
1. 保育士とは簡単に言うと「どんな仕事」?役割とやりがい

1.1 保育士とは?幼稚園教諭との違い
保育士とは、乳児から小学校就学前の子どもたちの保育と、保護者への保育に関する指導を行う専門職です。児童福祉法に基づく国家資格であり、主に保育園や児童養護施設などで活躍します。
一方、幼稚園教諭とは、満3歳から小学校就学前の子どもたちに教育を行う専門職です。学校教育法に基づく教員免許状であり、幼稚園で教育活動を行います。教員免許状は通常、大学卒は一種、短期大学(短大)・専門学校卒は二種になります。
両者の違いをまとめると以下の通りです。
| 項目 | 保育士 | 幼稚園教諭 |
|---|---|---|
| 管轄省庁 | 厚生労働省 | 文部科学省 |
| 根拠法 | 児童福祉法 | 学校教育法 |
| 対象年齢 | 0歳〜就学前 | 満3歳〜就学前 |
| 主な役割 | 子どもの保育(生活全般の世話)、保護者支援 | 子どもの教育、保護者支援 |
| 主な勤務先 | 保育園、乳児院、児童養護施設など | 幼稚園 |
| 資格 | 保育士資格(国家資格) | 幼稚園教諭免許状(教員免許) |
1.2 保育士と幼稚園教諭、同時の資格取得は有利か?
保育士と幼稚園教諭の資格を同時に取得することは、就職先の選択肢が広がり、キャリアアップにも有利です。特に、近年増加している「認定こども園」では、保育士と幼稚園教諭の両方の役割を担う職員が求められるため、両方の資格を持つ人材は非常に重宝されます。
また、子どもの発達段階に応じた幅広い知識とスキルを身につけることができ、より専門性の高い保育・教育を提供できるようになる点も大きなメリットです。
1.3 保育士とはどんな仕事?1日の流れと具体的な業務内容
保育士の仕事は、子どもの成長を支える多岐にわたる業務を含みます。具体的な業務内容と1日の流れの例をご紹介します。
1.3.1 具体的な業務内容
- 保育活動:歌や手遊び、読み聞かせ、外遊び、製作活動などを通して子どもの発達を促します。
- 生活習慣の指導:食事、排泄、着替え、午睡など、基本的な生活習慣の自立をサポートします。
- 健康管理:子どもの体調を観察し、怪我や病気の予防、応急処置を行います。
- 保護者支援:日々の連絡帳や送迎時の会話、個人面談などを通して、子育てに関する相談や情報共有を行います。
- 行事の企画・準備:運動会、発表会、遠足などの年間行事を計画し、準備・実施します。
- 環境整備:安全で清潔な保育室の維持、おもちゃの消毒、教材の準備などを行います。
- 記録業務:子どもの成長記録、日誌、連絡帳の記入などを行います。
1.3.2 保育園での1日の流れ(例)
あくまで一例ですが、乳児クラス(0~2歳児)と幼児クラス(3~5歳児)では活動内容に違いがあります。
【乳児クラスの例】
- 7:00~9:00:登園、自由遊び
- 9:00~10:00:朝の会、おやつ、排泄、着替え
- 10:00~11:00:設定保育(室内遊び、戸外遊びなど)
- 11:00~12:00:昼食、排泄
- 12:00~14:30:午睡
- 14:30~15:00:起床、排泄、おやつ
- 15:00~16:00:自由遊び、降園準備
- 16:00~18:00:順次降園、延長保育
【幼児クラスの例】
- 7:00~9:00:登園、自由遊び
- 9:00~10:00:朝の会、排泄、着替え
- 10:00~11:30:設定保育(集団遊び、製作、戸外活動など)
- 11:30~12:30:昼食、排泄
- 12:30~13:30:午睡または静かな活動
- 13:30~14:30:おやつ、自由遊び
- 14:30~16:00:降園準備、順次降園
- 16:00~18:00:延長保育
1.4 子どもたちの成長を見守る!保育士のやりがいと魅力
保育士の仕事は大変なこともありますが、それ以上に大きなやりがいと魅力に満ちています。
- 子どもの成長を間近で見守れる喜び:できなかったことができるようになる瞬間、新しい言葉を覚える姿など、子どもの成長を日々感じられることは、何物にも代えがたい喜びです。
- 保護者からの感謝:子育ての悩みに寄り添い、サポートすることで保護者から感謝の言葉をもらうことも多く、大きな達成感につながります。
- 行事を成功させたときの達成感:運動会や発表会などの行事を子どもたちと一緒に作り上げ、成功させたときの感動は格別です。
- 社会貢献の実感:次世代を担う子どもたちの健やかな成長を支えることは、社会全体への貢献にもつながります。
- 子どもの笑顔に囲まれる毎日:純粋な子どもの笑顔や無邪気な言動は、保育士にとって最高の癒しであり、日々の活力となります。
これらの経験を通じて、保育士自身も人間として大きく成長できる、魅力的な仕事と言えるでしょう。
2. 保育士になるには?資格の「取り方」と学習・試験の難易度
保育士という仕事に魅力を感じたら、次に気になるのは「どうすれば保育士になれるのか」という資格取得のルートでしょう。ここでは、保育士資格を取得するための具体的な方法や、それぞれの学習・試験の難易度について詳しく解説します。
2.1 最短で保育士資格を取得する「取り方」の全体像
保育士資格を取得するには、主に「指定保育士養成施設を卒業する」ルートと、「保育士試験に合格する」ルートの2つがあります。どちらのルートを選ぶかによって、資格取得までの期間や学習方法、費用が大きく異なります。
最も一般的なのは、厚生労働大臣が指定する指定保育士養成施設(大学・短期大学(短大)・専門学校など)で所定の課程を修了し、卒業と同時に資格を取得するルートです。この場合、最短で2年間(短期大学(短大)・専門学校の場合)で資格取得が可能です。
一方、保育士試験は学歴や実務経験に応じて受験資格を満たせば、誰でも挑戦できる国家試験です。独学や通信講座を活用することで、自分のペースで学習を進められますが、試験の合格を目指すため計画的な学習が不可欠です。
2.2 国家試験を受ける場合の「受験資格」とルート
保育士試験は、学歴や実務経験によって受験資格が定められています。ご自身の最終学歴や職歴に応じて、どのルートで受験資格を満たすかを確認しましょう。最終学歴によって必要な実務経験の有無や期間が変わるため、注意が必要です。
主な受験資格は以下の通りです。詳細は、保育士試験を実施する一般社団法人全国保育士養成協議会のウェブサイトで必ずご確認ください。
一般社団法人全国保育士養成協議会のウェブサイトはこちら
| 最終学歴 | 受験資格 |
|---|---|
| 大学・短期大学・専門学校(2年以上かつ総単位数62単位以上)卒業 ※指定保育士養成施設を卒業すれば、保育士資格取得可 | 卒業と同時に受験資格あり(学部・学科不問) |
| 専門学校(2年未満かつ総単位数62単位未満)卒業 | 児童福祉施設での2年以上の実務経験(総勤務時間2,880時間以上) |
| 高等学校卒業(平成3年3月31日以前に卒業) | 卒業と同時に受験資格あり |
| 高等学校卒業(平成4年4月1日以降に卒業) | 児童福祉施設での2年以上の実務経験(総勤務時間2,880時間以上) |
| 中学校卒業 | 児童福祉施設での5年以上の実務経験(総勤務時間7,200時間以上) |
※上記は一般的な例であり、個別のケースについては必ず厚生労働省または保育士試験実施団体にご確認ください。
2.3 保育士資格は「独学」でも取れる?「通信制」はある? 試験の難易度と合格率
保育士資格は、独学でも取得が可能です。市販のテキストや問題集、過去問を活用して学習を進めることができます。独学の最大のメリットは、費用を抑えられる点と、自分のペースで学習できる自由度の高さにあります。
また、通信制の講座や学校を利用して学習する方法もあります。通信制は、独学よりも体系的に学べ、質問サポートや添削指導を受けられる点が魅力です。費用は独学よりかかりますが、通学が難しい方や、効率的に学習したい方におすすめです。
2.3.1 保育士試験の難易度と合格率
大学、短期大学(短大)、専門学校に関わらず、指定保育士養成施設の指定を受けた教育機関を卒業していない場合、保育士の国家試験の合格は必須です。
保育士試験は、筆記試験と実技試験の2段階で構成されています。
- 筆記試験:全9科目(保育原理、教育原理、社会的養護、子ども家庭福祉、社会福祉、保育の心理学、子どもの保健、子どもの食と栄養、保育実習理論)。各科目6割以上の得点で合格となります。一度合格した科目は3年間有効です。
- 実技試験:筆記試験合格者が受験できます。「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の3分野から2分野を選択し、それぞれ50点満点中30点以上の得点で合格となります。
保育士試験の合格率は例年20~30%程度で推移しており、決して簡単な試験ではありません。出題範囲が広く、専門的な知識が求められるため、計画的かつ継続的な学習が不可欠です。特に独学で挑む場合は、強い意志と自己管理能力が求められます。しかし、しっかりと対策をすれば合格は十分に可能な資格です。
最新の合格率や試験の詳細については、一般社団法人全国保育士養成協議会のウェブサイトで確認できます。
3. 保育士になるための進路選択!大学・短大・専門学校の違い
保育士資格を取得するための指定保育士養成施設は、主に大学、短期大学(短大)、専門学校の3つがあります。それぞれ修業年限や学べる内容、取得できる学位などが異なり、自身のライフスタイルや目指すキャリアによって最適な選択肢が変わります。ここでは、各進路のメリットと特徴を詳しく解説します。
3.1 大学で学ぶメリット(幅広い教養と大卒資格の強み)
大学で保育士を目指す場合、一般的に4年間の修業期間が必要です。この期間で保育に関する専門知識だけでなく、心理学、教育学、社会学といった幅広い教養を深く学ぶことができます。これにより、子どもの発達や家庭環境、社会情勢など多角的な視点から保育を捉える力が養われます。
また、卒業時には学士号(大卒資格)が取得できるため、将来的に保育園以外の教育機関や行政機関への就職、大学院への進学といったキャリアパスの選択肢が広がる点も大きなメリットです。初任給や昇給において、短大卒や専門学校卒と比較して優遇されるケースもあります。
3.2 短期大学に進学するメリット(2年間で効率的に資格取得)
短期大学は、2年間という比較的短い期間で保育士資格の取得を目指せる点が最大の魅力です。大学と同様に一般教養も学びつつ、保育士資格の取得に必要な科目を効率的に履修できるカリキュラムが組まれています。短期間で資格を取得し、早期に現場で働きたいと考える方にとっては最適な選択肢と言えるでしょう。
学費も大学と比較して抑えられる傾向があり、経済的な負担を軽減しながら保育の専門知識と実践スキルを身につけることが可能です。卒業時には短期大学士の学位が授与されます。
3.3 専門学校で学ぶメリット(現場直結の実践教育とサポート)
専門学校は、2年または3年間の修業期間で、保育の現場で即戦力となるための実践的なスキルを重点的に学ぶことができます。実習時間が多く設定されていることや、現役の保育士や経験豊富な講師陣から直接指導を受けられる機会が多いのが特徴です。
少人数制のクラスが多く、きめ細やかな指導や個別の就職サポートが充実している学校も少なくありません。卒業と同時に保育士資格が取得できるカリキュラムが組まれており、就職活動への手厚いサポートを受けながら、スムーズに保育の現場へと進むことが可能です。
3.4 「ピアノが弾けない」と保育士になれない?学校選びで解決
「ピアノが弾けないと保育士になれないのでは?」と不安に感じる方は少なくありません。確かに、保育現場では歌の伴奏などでピアノを弾く機会がありますが、ピアノが必須ではない保育園も増えています。また、学校選びによってこの不安は十分に解消できます。
多くの大学、短大、専門学校では、ピアノ初心者向けの授業や個別レッスン、補講など、手厚いピアノ指導が用意されています。また、キーボードやギター、手遊び、CDなど、ピアノ以外の方法で音楽活動を行うスキルを教えてくれる学校もあります。入学前に各学校のカリキュラムやサポート体制をよく確認し、自分に合った学校を選ぶことで、ピアノの苦手意識を克服し、自信を持って保育士を目指すことが可能です。
以下に、各進路の主な特徴をまとめました。
| 項目 | 大学 | 短期大学 | 専門学校 |
|---|---|---|---|
| 修業年限 | 4年間 | 2年間 | 2~3年間 |
| 取得学位・称号 | 学士(大卒資格) | 短期大学士 | 専門士(一部) |
| 学習内容の特徴 | 幅広い教養と専門知識 | 効率的な資格取得と教養 | 現場直結の実践教育 |
| 学費(目安) | 高め | 中程度 | 中程度 |
| 卒業後の進路・メリット | キャリアパスの選択肢が広い、昇給・待遇面で有利な場合も | 早期に現場で活躍、学費を抑えられる | 即戦力として就職、手厚い就職サポート |
4. 働く場所で変わる!保育園・幼稚園・認定こども園の役割

保育士として働く場所は多岐にわたりますが、特に代表的なのは「保育園」「幼稚園」「認定こども園」の3つです。それぞれの施設は、目的や役割、対象年齢、預かり時間などが大きく異なります。ここでは、それぞれの施設の特徴を詳しく解説し、保育士として働く上での違いを明確にしていきます。
4.1 保育園の役割と特徴(生活の場としての福祉施設)
保育園は、保護者の就労や疾病などの理由により、家庭で保育が困難な乳幼児を預かり、保育を行う児童福祉施設です。主に厚生労働省が所管しており、児童福祉法に基づいて運営されています。
保育園の大きな特徴は、子どもたちにとって「生活の場」であるという点です。長時間にわたる保育が提供され、食事(給食)、午睡、おやつなど、家庭での生活リズムに合わせた活動が展開されます。保育士は、単に子どもを預かるだけでなく、基本的な生活習慣の自立を促し、集団生活を通して社会性や協調性を育む役割を担います。
対象年齢は原則として0歳から小学校就学前までで、共働き世帯の増加に伴い、その需要は高まっています。延長保育や一時預かりなどのサービスを提供している園も多く、地域の子育て支援の拠点としての役割も果たしています。
4.2 幼稚園の役割と特徴(幼児期の教育機関)
幼稚園は、満3歳から小学校就学前までの幼児を対象に、教育を行う学校です。文部科学省が所管しており、学校教育法に基づいて運営されています。
幼稚園の目的は、子どもたちが小学校以降の教育の基礎を培うことです。そのため、教育課程に基づいたカリキュラムが組まれ、遊びを通して文字や数への興味を育んだり、集団でのルールや社会性を学んだりします。保育時間はおおむね午前中から午後早い時間までと、保育園に比べて短いのが一般的ですが、最近では「預かり保育」を実施する園も増えています。豊かな感性や創造性を育む情操教育にも力が入れられています。
幼稚園教諭免許を持つ教員が配置され、幼児期の特性を踏まえた教育活動を展開します。保育士を志す人が幼稚園教諭を目指すには、両方の資格を同時に取得するWライセンス、既に保育士の資格を持っている人は「幼保特例制度」を利用する必要があります。
4.3 認定こども園の役割(教育と保育の一体化)
認定こども園は、幼稚園と保育園の両方の機能を併せ持ち、教育・保育を一体的に提供する施設です。内閣府が所管しており、保護者の就労状況に関わらず、すべての子どもが利用できる点が最大の特徴です。
認定こども園には「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地方裁量型」の4つのタイプがありますが、特に「幼保連携型認定こども園」は、幼稚園教諭と保育士の双方の資格を持つ「保育教諭」が配置され、教育と保育の質の向上を目指しています。
0歳から小学校就学前までを対象とし、長時間の保育と幼児期の教育の両方を提供することで、子育て支援の総合的な拠点としての役割を担っています。これにより、保護者は就労状況の変化によって施設を変える必要がなくなり、地域の子育て家庭を包括的にサポートすることが可能になります。
以下に、これら3つの施設の違いをまとめた比較表を示します。
| 項目 | 保育園 | 幼稚園 | 認定こども園 |
|---|---|---|---|
| 所管省庁 | 厚生労働省 | 文部科学省 | 内閣府 |
| 目的 | 保護者の保育が困難な乳幼児の保育 | 満3歳以上の幼児の教育 | 教育と保育の一体的な提供 |
| 対象年齢 | 0歳~就学前 | 満3歳~就学前 | 0歳~就学前 |
| 主な預かり時間 | 長時間(8~11時間程度) | 短時間(4~5時間程度) | 長時間(園による) |
| 根拠法 | 児童福祉法 | 学校教育法 | 認定こども園法 |
| 配置される主な職員 | 保育士 | 幼稚園教諭 | 保育教諭(幼保連携型) または保育士・幼稚園教諭 |
| 施設の種類 | 福祉施設 | 学校 | 教育・保育施設 |
5. ぶっちゃけ保育士の将来性は?「給料は上がるか」と最新制度
保育士という仕事は、少子化が進む現代において「本当に将来性があるのか?」「給料は上がるのか?」といった疑問を持つ方も少なくありません。しかし、国の政策や社会情勢の変化により、保育士の需要は高く、待遇改善も進められています。ここでは、保育士の将来性と給料に関する最新情報を詳しく解説します。
5.1 少子化でも保育士の需要が高い理由と将来性
「少子化だから保育士の仕事は減るのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、実際には保育士の需要は非常に高く、将来性のある仕事と言えます。その背景には、主に以下の要因があります。
- 共働き世帯の増加:核家族化や女性の社会進出が進み、共働き世帯が増加しています。これにより、子どもの預け先としての保育施設の需要は年々高まっています。
- 待機児童問題の解消:都市部を中心に依然として待機児童問題が深刻であり、政府は保育施設の増設や保育士の確保に力を入れています。
- 多様な保育ニーズ:延長保育、休日保育、病児保育など、保護者のライフスタイルに合わせた多様な保育ニーズが増えており、これに対応できる保育士が求められています。
- 幼児教育・保育の無償化:2019年から始まった幼児教育・保育の無償化により、保育施設を利用する家庭が増え、保育士の需要をさらに押し上げています。
これらの要因から、少子化という社会情勢にあっても、保育士の需要は今後も堅調に推移すると見込まれており、安定した職業として将来性が期待できます。
5.2 国も動いている!「保育士の給料は上がる」って本当?
かつては「給料が安い」というイメージが強かった保育士ですが、近年は国を挙げて処遇改善が進められており、給料アップに向けた具体的な取り組みが行われています。主な制度としては以下のものがあります。
- 処遇改善加算:国が保育施設に対して、保育士の給料を引き上げるための補助金を支給する制度です。経験年数や役職に応じて加算額が設定されており、保育士の給料アップに直結しています。
- キャリアアップ制度:保育士の専門性を高め、経験に応じた役職(副主任保育士、専門リーダー、職務分野別リーダーなど)に就くことで、月額最大4万円の賃金改善が図られる制度です。これにより、経験を積んだ保育士が適切に評価され、給料に反映される仕組みが構築されました。
これらの制度により、保育士の平均給与は着実に上昇傾向にあります。厚生労働省の調査などでもその実態が報告されており、今後も継続的な改善が期待されています。具体的な給与水準は施設や地域によって異なりますが、国が保育士の専門職としての地位向上を目指していることから、将来的にさらなる待遇改善が見込まれるでしょう。
5.3 「保育士特例制度」の活用と幼稚園教諭の免許更新廃止の影響
保育士と幼稚園教諭の資格は、それぞれ異なる役割を持つ専門職ですが、近年は両方の資格を持つことの重要性が高まっています。特に、幼稚園教諭免許を持つ方が保育士資格を取得しやすくする「保育士特例制度」は、資格取得を後押しする大きな要因となっています。
この制度は、幼稚園教諭免許を持つ人が指定された科目を履修することで、保育士試験の一部が免除されるというものです。これにより、効率的に保育士資格を取得することが可能になります。また、2022年7月からは幼稚園教諭の免許更新制度が廃止されました。これにより、免許失効の心配がなくなり、幼稚園教諭免許を持つ人が安心して保育士資格の取得を目指せる環境が整ったと言えるでしょう。保育士として保育園に就職しても、10年に一度受ける必要があった幼稚園教諭としての免許更新がなくなりました。
両方の資格を持つことで、就職先の選択肢が広がるだけでなく、認定こども園などの施設で教育と保育の両面から子どもを支援できる専門職として活躍の場が大きく広がります。
5.4 「幼保特例制度」はいつまで?認定こども園時代への備え
前述の「保育士特例制度」とよく似た名称で「幼保特例制度」というものもあります。これは、幼稚園教諭免許を持つ人が保育士資格を、または保育士資格を持つ人が幼稚園教諭免許を、それぞれ特例的に取得できる制度です。この制度は、認定こども園の普及を背景に、教育と保育を一体的に提供できる人材を育成するために導入されました。
幼保特例制度には期限が設けられていましたが、延長を重ね、現在では2030年3月末までとされています。この制度を活用することで、比較的短い期間で両方の資格を取得できるため、保育士を目指す方やキャリアアップを考えている方にとっては大きなチャンスです。
認定こども園は、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ施設であり、今後もその数は増加していくと予想されます。そのため、保育士と幼稚園教諭の両方の資格を持つ人材は、認定こども園で働く上で非常に有利となります。特例制度は期限が設定されています。早めの資格取得を検討することが、認定こども園時代を生き抜くための重要な備えとなるでしょう。
6. まとめ:自分に合ったルートで将来性のある保育士を目指そう
保育士は、子どもの成長を支えるやりがいのある仕事であり、少子化の中でもその需要は高く、将来性が見込まれます。資格取得には、大学・短大・専門学校で学ぶルートや、独学・通信制で国家試験を目指すルートなど、多様な選択肢があります。自身のライフスタイルや学習ペースに合わせ、最適な方法を選ぶことが成功への鍵です。近年は給料改善の動きも活発で、安心して長く働ける環境が整備されつつあります。この記事で紹介した情報を参考に、あなたに合ったルートで、子どもたちの未来を育む保育士を目指しましょう。
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