
栄養士の仕事は保健所や学校、病院などの給食施設で、予算の範囲内でバランスのとれた十分な栄養が得られるように、栄養価算定、食品分析、価格の計算をはじめ、月間・週間の献立予定表などを作成したり、各種の栄養相談や栄養に関する知識の普及、調理方法の栄養的改善などを指導することです。
栄養士になるには、厚生労働大臣指定の養成学校を卒業して、栄養士の免許を取得しなければなりません。
最近では、食育の推進やスローフードへの関心の高まりから、食の専門家の活躍の場が広がっています。栄養学や食品学を身につけた人材は、食品メーカーや外食産業などの企業が必要としている人材であり、就職のチャンスも増えています。
私たちは必ず、毎日食事をします。食を充実することは、人々の心を豊かにします。また健康を保ち、幸せな人生を送るためにも、食の正しい知識のニーズは高まっています。食を取り巻く仕事はこれからもますます増え、注目されることは間違いありません。
栄養士より一段高い資格者が管理栄養士です。その仕事内容は、傷病者の療養や健康保持増進のための栄養指導など、より高度な専門知識や技術を必要とする仕事とともに、栄養士の仕事を管理・指導する仕事が加わります。
そのため、管理栄養士になるには栄養士免許取得後、管理栄養士国家試験に合格しなければなりません。
フードコーディネーターとは、飲食店のメニュー開発から宣伝企画まで、食のあらゆる分野をコーディネートする仕事です。
栄養士や管理栄養士のような国家資格はありませんが、実力さえあれば誰にでもフードコーディネーターとして仕事ができます。
日本フードコーディネーター協会認定の資格(フードコーディネーター1級~3級)があります。
ロハス(Lifestyles of Health and Sustainability)とは、環境保護や健康を重視する新しい生活スタイルのこと。ロハスでは「食の安全」も重要な要素のひとつ。食品や環境関連の企業に勤めていなくても、新事業や販促活動の提案に活かせる可能性を求めて、食の安全や環境関連の資格を取得する人も増えているようです。
そんな「食の安全」に関係してそうな資格には日本ベジタブル&フルーツマイスター協会が認証する「野菜ソムリエ」やFLAネットワークの「食生活アドバイザー」など盛りだくさん。
中でも手ごろとされるのが、有機栽培の方法やそれに関する規定などを学ぶ「オーガニックコンシェルジュ」です。この資格の認定団体は、オーガニックコンシェルジュ協会。協会によると、小規模の小売店の販売員などの受講申し込みが多いそうです。
「野菜ソムリエ」に関しても、認定団体の日本ベジタブル&フルーツマイスター協会が初めて講座を開いた2001年から約5年間で受講者が述べ1万人を超えるなど人気が高まっています。
このように、時流に乗って勢いをつける”ロハス”関連資格ですが、一度上昇した消費者の「食に関する健康・安全意識」が下降するとは考えにくく、今後も安定した地位を保っていくものと思われます。