STEP.2 小論文の書き方

STEP.2 小論文の書き方

STEP.2 小論文の書き方

1. 書く前の準備 ①~③

小論文では、入試時間内に自分の考えを書きあげることが必要です。とはいえ、時間が限られているからこそ、慌てて書き出さずに主張や根拠を整理するための事前準備が必要です。ここでは、書き出す前の準備を3段階に分けて、そのポイントをおさえていきましょう。

  • ① 設問要求を理解する
  • ② テーマを整理して考察する
  • ③ 文章の構成を組み立てる(三段構成)

1設問要求を理解する

まずは、問題文をよく読み、テーマは何か、何を答えなくてはいけないのか、などの設問要求を十分に理解しましょう。問題文が、何を主張するよう指示しているかをおさえることが文章を書く第一歩です。

問題の出題例は無数にありますが、その問い方は、いくつかのよく出題されるパターンに絞られます。いずれの場合も、問われたことに答えることが必須ですが、頻出の出題パターンの特徴をおさえ、解く経験を重ねることで、テーマが異なる問題にも落ち着いて対処できるようになります。

<頻出の出題パターン>

賛成・反対/是非/A or B or C など、主張を選択させるパターン
➡ 選択肢に沿って主張を述べる。「賛成、反対どちらでもない」などの返答は避ける。
<例>
問題:
16歳未満のSNSの使用を禁止する法律に賛成か反対か
主張:
禁止法案には反対だ。なぜなら・・
特定の課題への解決策/改善案/対処法などを述べさせるパターン
➡ 与えられた課題の原因や現状を分析したうえで、それに沿った対策を提案する。
<例>
問題:
大規模な自然災害の記憶を継承し、活用するためにはどのような対処が必要か
主張:
過去の津波の到達地点をハザードマップに反映するべきだ。
テーマについて論じる事柄(「理由」・「影響」・「役割」・「意義」など)を指定するパターン
➡ テーマについて分析しながら、問われたことへの答えを主張として述べる。
<例>
問題:
言語の自動翻訳技術が普及する中で、他言語を学ぶ意義は何か
主張:
他言語を学ぶ意義はその言葉を話す人々の考え方そのものを学ぶことだ。
テーマについて論じる事柄を指定していないパターン
➡ 何をどのように述べるか、テーマに関する知識や疑問を基に、書き手が決定する。
<例>
問題:
美術分野における人工知能の活用について、あなたの考えを述べなさい。
主張①:
美術分野において他者の成果を学習する人工知能を用いるべきではないという意見がある。
私はこの見解に反対だ。なぜなら・・(主張を選択するパターンに)
主張②:
人工知能は創作の行程を効率化する一方で、著作権の侵害が大きな問題となる。この問題に対しては、AIの学習を可能な範囲に限定することによって対処する必要がある。・・・・
(課題への解決を述べるパターンに)

では、次の問題の設問要求は何でしょうか。

問題:深刻化する海洋汚染に対して、どのような社会的対応が求められるか。800字以内で述べなさい。

ここでは、「海洋汚染」への「社会的対応」という形で、課題に対する解決策が問われています。そのことを見失わず、「社会的対応」を主張として論じることを読み取らなくてはいけません。

2テーマを整理して考察する

続いて、読み取った設問要求に沿って、その答え(主張)を考えていきます。

考えが即座に浮かばないときは、問題用紙の空白などをメモとして活用して出題テーマに関連する知識や疑問点を挙げていきましょう。一見大きなテーマでも、「その定義は何か」、「なぜその問題があるのか」などを問いかけ、知識や情報を整理しながら、考えを絞り込むことが重要です。主張にたどり着くために、そのテーマについて何を重点的に考えればよいか決めることを、論点を定めるといいます。この論点が明確であるほど、書き手独自の主張を導きやすくなります。

例えば、以下の「海洋汚染」の問題を例に考えていきましょう。この問題は、「海洋汚染に対する社会的対応」がテーマです。課題である「海洋汚染」が、なぜ、どのように起こっているのか疑問を投げかけることで、解決するべき問題を整理していきます。

<問題>

深刻化する海洋汚染に対して、どのような社会的対応が求められるか。800字以内で述べなさい。

Q 海洋汚染の原因とは何か?
  • ⇒ 海洋ごみ、排水、重油の流出など。
  • ⇒ 今回は比較的対策が考えやすそうな海洋ごみに注目しよう。
Q 「海洋ごみ」というが、どのようなごみが最も多いだろう?
  • ⇒ プラスチック(66%) > 自然物(16%) > 木材(7%) > 金属(4%)
  • ➡ ということは、分解せず、なくなりづらいプラスチックの生産を減らすことが効果的だ。(論点)

ここまでで、「海洋汚染」という大きな問題を、書き手の知識を基に、「海洋ごみの大部分を占めるプラスチックの生産を減らすこと」に絞り込みました。これが、この問題を考えるために設定した論点です。ここから、論点(どうすればプラスチックの生産を減らすことができるか?)に基づき、その答えをまとめていきます。

Q プラスチックを減らすにはどんな手段があるだろう?
  • 全面禁止・法規制 → 経済的に無理がある。
  • 家庭での省エネ → 重要だ。しかし、主な生産源である企業の対応を考えた方が効率的。
  • 「脱プラ」(プラスチックからの脱却) → 理想的。しかし、時間とコストが大きい。
  • 「減プラ」(製品中のプラスチックの割合を減らす) → 現実的。
Q これらを踏まえ、企業のプラスチック生産を減らすにはどうすればよいだろう?
  • ⇒ プラスチックの削減は「脱プラ」と「減プラ」を組み合わせて進めるべきだ。(主張)
  • ⇒ だが、企業にも利益がなければプラスチック削減は持続できない。
  • ⇒ では、企業が行う脱プラ、減プラの成果を、広告代わりに社会に公表してはどうだろう。
  • ⇒ 例えば、SDGsを推進する政府や自治体などは、その発信力を生かして情報発信を行うことが可能だ。
  • ⇒ 削減から公表までの成功例を作ることで、各家庭や他の企業へと影響を広げていくべきだ。(主張)

ここまで述べたいことがまとまれば、この問題への主張は決定です。また、この主張にたどり着くために手掛かりとしてきた知識や情報は根拠として活用することができます。

3文章の構成を組み立てる(三段構成)

準備の最終段階として、主張や論点、根拠をどのような順序で示すかを計画します。文章は、意味の塊である段落が複数集まってできています。ここでは、序論・本論・結論という3つの塊に分ける三段構成という方法によって、全体の構成を決めていきます。

≪三段構成≫
段落 各段落の役割 分量の目安
序論 問いに対する主張や論点を述べる。 10~15%
本論 なぜそのように主張するのか、根拠を示しながら説明する。
・論点は分量が多ければ、本論の1段落分として構成します。
・本論は、話題の数に応じて改行します。そのため、文章全体が3段落になるとは限りません。
65~80%
結論 序論・本論で述べてきた効果や未来像を強調し、主張をまとめる。 15~20%

以上の構成に沿って、文章を作成すると以下の通りになります。

<例文>
序論:問いに対する答え(=主張)と論点を簡潔に述べる
 深刻化する海洋汚染に対処するためには、海洋ごみの大部分を占めるプラスチックごみを減らすことが重要だ。そのためにも、プラスチックの生産をおさえることを奨励する流れを作るべきだ。
本論1:課題を整理し、何を議論の中心にするか(=論点)を明確にする
 プラスチックは、海洋ごみの約7割を占めている。海に流れ出せば、細かく粉砕されても自然には消滅せず、海底や生物の体内に蓄積され、生態系に悪影響を及ぼす。海産物に混入することもあるため人間の健康にも有害である。とはいえ、既にプラスチックは人間の社会に浸透しており、それらの使用を急に止めることは経済的な観点から困難になっている。まずは、長期的にでも生産を縮小させる社会的な仕組みを作る必要がある。
本論2:論点に基づき根拠を挙げて、主張を述べる
 プラスチックの大部分は企業によって作られる。それを踏まえれば、企業がその生産を減らしやすい流れを作るべきだ。近年、代替素材によってプラスチックを使わない「脱プラ」や、使う割合を減らして生産する「減プラ」の商品の実例が出始めている。個々の影響力は大きくないが、削減につながったプラスチックの分量は企業の実績だ。これらの実績をはじめ、商品名や企業名が、社会的に広く発信されていく必要がある。
本論3:主張を証明する根拠を挙げる
 例えば、海洋汚染を含む諸問題の解決を目指す、SDGsを推進する政府や自治体はその発信力を生かすべきだ。企業のプラスチック削減の成果について、規則を定めつつも発信を行えば、それは企業にとって広告効果を持つことになる。つまり、経費を要する「脱プラ」「減プラ」を今後も持続させる動機となる。そして、企業の実績が商品と合わせて消費者に浸透すれば、一般家庭からのプラスチック消費や廃棄にも影響を与えることができる。
結論:自分の主張の効果や展望を念押ししてまとめ
 以上のように、プラスチックを瞬時に無くすことは不可能だが、企業をはじめとする各当事者が持続できる成功例を作ることが先決だ。プラスチックごみは各国共通の課題であるため、成功例の共有は、プラスチック削減の対策を世界的に普及させる布石となる。

(793字)

三段構成に基づき、序論1つと本論3つ、結論1つの全5段落で構成をしています。構成をはじめとして、段落の役割に応じてどのような書き出しがよいか(書き出しの例)、どのような言葉遣いや表現が必要か、などの参考にしましょう。

書く前の準備は一見遠回りに見えますが、習熟するごとにその時間は短縮できます。準備も含めた時間配分については、実作訓練の際の時間の使い方を確認しましょう。

発展編:要約の仕方

<要約とは>

段落構成に関連して、要約の仕方についておさえておきましょう。要約とは、文章において筆者が述べたいこと、つまり要点を簡潔にまとめることです。課題文型の小論文試験の一部として出題されるだけでなく、それ自体が文章を読解するのに有効な手段です。

<手順>

  • ① まずは文章に目を通し、全体のテーマや段落の構成を把握します。繰り返し登場する単語や表現は、キーワードとして印をつけておきましょう。
  • ② 段落ごとに、筆者の述べたいことを表した記述や中心文(※)となる箇所を見つけます。これらが文章の要点です。
    ※中心文(トピックセンテンス): 段落にはその中で最も述べたいことが書かれている文があります。その一文を中心文といいます。段落は意味や内容のまとまりごとに分けるので、1つの文に中心文は1つです。
  • ③ 文章の要点となる部分のみを抜き出し、細かな情報や具体例は省きます。
  • ④ 抜き出した内容(キーワードや中心文)を基に、制限字数に合わせて文脈を整えます。

それでは、先ほどの文章を200字以内に要約してみましょう。段落の境目は既に分かっていますので、手順①のキーワードは太字で、手順②の中心文には線を引いていきます。

序論
 深刻化する海洋汚染に対処するためには、海洋ごみの大部分を占めるプラスチックごみを減らすことが重要だ。そのためにも、プラスチックの生産をおさえることを奨励する流れを作るべきだ。
本論1
 プラスチックは、海洋ごみの約7割を占めている。海に流れ出せば、細かく粉砕されても自然には消滅せず、海底や生物の体内に蓄積され、生態系に悪影響を及ぼす。海産物に混入することもあるため人間の健康にも有害である。とはいえ、既にプラスチックは人間の社会に浸透しており、それらの使用を急に止めることは経済的な観点から困難になっている。まずは、長期的にでも生産を縮小させる社会的な仕組みを作る必要がある。
本論2
 プラスチックの大部分は企業によって作られる。それを踏まえれば、企業がその生産を減らしやすい流れを作るべきだ。近年、代替素材によってプラスチックを使わない「脱プラ」や、使う割合を減らして生産する「減プラ」の商品の実例が出始めている。個々の影響力は大きくないが、削減につながったプラスチックの分量は企業の実績だ。これらの実績をはじめ、商品名や企業名が、社会的に広く発信されていく必要がある。
本論3
 例えば、海洋汚染を含む諸問題の解決を目指す、SDGsを推進する政府や自治体はその発信力を生かすべきだ。企業のプラスチック削減の成果について、規則を定めつつも発信を行えば、それは企業にとって広告効果を持つことになる。つまり、経費を要する「脱プラ」「減プラ」を今後も持続させる動機となる。そして、企業の実績が商品と合わせて消費者に浸透すれば、一般家庭からのプラスチック消費や廃棄にも影響を与えることができる。
結論
 以上のように、プラスチックを瞬時に無くすことは不可能だが、企業をはじめとする各当事者が持続できる成功例を作ることが先決だ。プラスチックごみは各国共通の課題であるため、成功例の共有は、プラスチック削減の対策を世界的に普及させる布石となる。

そして、手順③に沿って具体例は省略し、手順④の通り文脈を整えて一つの文章として完成させます。

海洋汚染に対処するには、プラスチックの生産を削減する流れを作るべきだ。海洋ごみの多くを占めるプラスチックだが、社会に広く浸透しているため長期的な生産の縮小が必要だ。そこで主な生産者である企業が減産しやすい流れとして、「脱プラ」と「減プラ」による削減実績を発信し、消費者に浸透させることで、一般家庭の消費や廃棄にも影響を与えられる。このように、持続可能な成功例を広げていくことが先決だ。

(192字)

2. 文章作成のルール

ここからは、実際に文章を書くにあたって必要となる文章作成のルールを見ていきましょう。限られた時間で読みやすい文章を書くためにも、これらのルールを把握し繰り返し学ぶことで身に着けておく必要があります。

  • ① 原稿用紙の使い方
  • ② 言葉の選び方

1原稿用紙の使い方

要求された文字数を守る

要求された文字数を守ってください
出題パターン別の書くべき文字数は下記のとおりです。

出題の仕方 書くべき理想の文字数 例:800字の場合
① ○○字以内 要求文字数の9割以上 720字~800字
② ○○字程度 要求文字数前後1割範囲内 720字~800字
③ ○○字~△△字 要求文字数の範囲内 600字以上800字以内
→600字未満800字以上は×

出題文字数パターンは上表のような3つのタイプがあります。中でも①の「○○字以内」という出題の仕方が一般的です。要求字数に対し、大幅な字数不足もしくは字数超過は採点対象外になる場合があります。

目安となる文字数は学校によって異なりますので、希望する学校の過去問題を研究しておきましょう。また、書き上げていない状態で提出すると大幅な減点となりますので、制限時間を必ず守ってください。

1字下げをおこなうタイミング

段落の書き出しは1字下げます
文章は複数の段落によって構成されています。そのため、一文字目はもちろん、段落を変える際は改行し1文字下げて書き出します。改行によって生じた空白のマス目も字数として数えます。
各段落の役割や、適切な段落分けについては段落の構成を行う(三段構成)で学習しましょう。

促音も1マスに1文字書く

促音「っ」と拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」も、一マスに一文字を書きます
これらの文字は行頭に置くことができます。

句読点、かっこなどは1字として数える

句読点「、」「。」、かっこ「()」、かぎかっこ「「」」などは、それぞれを1字として数えます

ただし、行頭に句読点(、)(。)、閉じかぎ(」)を置いてはなりません。行頭に来る場合は、前行末のマスの文字と一緒に書きます。

原則的に括弧記号は一重かぎ括弧(「」)と二重かぎ括弧(『』)のみ使用可能です。二重かぎ括弧(『』)は本のタイトル、グラフや図表のタイトルの引用を行うときにのみ使用します。

句読点は、縦書き原稿用紙ではマス目の右上に、横書き原稿用紙ではマス目の左下に正確に打ちます。

課題文を引用する際、句点と閉じかっこまたは閉じかぎを用いる場合は一つのマスの中に一緒に書く

句点と閉じかぎの表記に注意します
課題文を引用する際、句点(。)や閉じかぎ(」)を用いる場合は、<例①>のように1つのマスの中に一緒に書きます。もしくは、<例②>のように句点は省略します。ただし、全体で統一して書いてください。混用してはいけません。

「々」は、行頭においてはいけない

繰り返し符号の「々」は行頭に置いてはいけません
例えば「人々」の「々」が行頭に来る場合は、「々」は「人」か「びと」と書いてください。また、「々」はマス目の中央に書きます。

要求された文字数の最後のマス目で、文字と句点を一緒に入れてはいけない

要求された文字数の最後のマス目で、文字と句点「。」を一緒に入れてはいけません
字数超過とみなされます。その場合は、表現を考え直して最後のマス目に2字以上書かないようにします。

使用してはいけない表現

「!」「?」「”」「~」「…」などの記号類は使ってはいけません

一文は長くなり過ぎないようにする

一文は長くなり過ぎないようにしましょう
長くなると分かりづらいだけでなく、文意が途中で変わってしまう危険性があります。1つの文で1つの意味・内容を書くようにします

数字とアルファベット文字の書き方は原稿用紙によって異なる

数字とアルファベット文字の書き方にも注意しましょう。


【縦書き原稿用紙】

数字は、必ず漢数字を使ってください。

  • 縦書きの場合、算用数字を使ってはいけません。例えは「2019年」と書く場合、「二〇一九年」または「二千十九年」と記入します。ただし、文章中で「二〇一九年」と「二千十九年」を混用してはいけません。どちらかに統一しましょう。
  • 課題文や図表やグラフなど出題された資料の中にある算用数字も漢数字に直して書きます。

アルファベットは基本的には使わずに表現しましょう。

  • ただし、アルファベットを用いないと表現できない語句は例外です。また、その場合は縦書きにします。
  • 単語や英文を書く場合は、横に寝かせて書きます。大文字は1マス、小文字やスペースは1マスに2文字入れます。
  • 数字の単位を表す記号やアルファベットは、片仮名で表記します。

【横書き原稿用紙】

原稿用紙が横書き用の場合、算用数字を用いることも可能です。

  • もちろん、漢数字で書いても構いませんが、必ずどちらかに統一してください。算用数字とアルファベットの小文字は半角(1マスに2文字)扱いで、アルファベットの大文字は全角(1マスに1文字)扱いで書きます。
  • ただし、「心機一転」、「十人十色」など慣用句は漢字のまま表記します。

2言葉の選び方

一人称を用いる場合は「自分」や「僕」は用いない

一人称を用いる場合は「私」に統一します。
「自分」や「僕」は用いません。身内の呼称にも注意しましょう。「父」「母」「祖父」「祖母」「兄」「姉」「伯父(父母の兄)」「叔父(父母の弟)」「伯母(父母の姉)」「叔母(父母の妹)」といった表現を用います。
また、身内以外の人について書く際にも注意が必要です。「おじいちゃん」「おばあちゃん」「おじさん」「おばさん」等は口語表現となるため使用しません。

  • ×「おじいちゃん」「おばあちゃん」 → ○「高齢者」「老人」
  • ×「おじさん」「おばさん」 → 原則として使用を避けます。「男性」「女性」など、より一般的な表現を用いましょう。
減点対象となる表記を知る

漢字や送り仮名の誤り、漢字で書くべき文字の平仮名表記は減点対象になります。

敬体を使用してはいけない

小論文では、文体は常体(「だ・である」調)を使い、敬体(「です・ます」調)は使用しません。
作文、自己PR文、志望理由書の場合は、常体と敬体のどちらかで書いても構いません。ただし、統一するように注意しましょう。

口語体を使ってはいけない

書き言葉(=文語体)を使ってください。
話し言葉(=口語体)を使ってはいけません。

< 例>
  • ×「私的には」「私が思うに」「正直言うと」 → 不要
  • ×(文頭で使用されている)「なので」「だから」 → ○「したがって」「それ故」「つまり」
  • ×「あと」 → ○「また」「さらに」
  • ×「~じゃなくて」 → ○「~ではなく」
  • ×「ちゃんと(~する)」「しっかり(~する)」 → ○「十分に(~する)」「適切に(~する)」
  • ×「~なのに」 → ○「~た(だ)が」
  • ×「いろんな」 → ○「さまざまな」「多様な」
  • ×「きつい」「しんどい」 → ○「過酷な」「つらい」
  • ×「めんどくさい」 → ○「面倒だ」「煩わしい」
  • ×「クビ」 → ○「解雇」
  • ×「AイコールB」 → ○「A、すなわちB」
  • ×「ずっと~(する)」 → ○「~し続ける」

「ら」抜き言葉
  • ×「出れる」 → ○「出られる」
  • ×「食べれる」 → ○「食べられる」
  • ×「見れる」 → ○「見られる」

「い」抜き言葉
  • ×「してる」 → ○「している」

「だ」抜き言葉
  • ×「必要と考え」 → ○「必要だと考え」
  • ×「危険と考え」 → ○「危険だと考え」

余分な「さ」「せ」
  • ×「変えさせられる」 → ○「変えられる」

不適切な「ん」
  • ×「しているんだが」 → ○「しているのだが」
省略表現や略語を使ってはいけない

省略表現や略語を使ってはいけません。
公的機関名などを用いる際は注意が必要です。ただし、設問文中の表記であれば、そのまま使用して問題ありません。その場合、表記を統一させましょう。

<省略表現例>
  • ×「携帯」「ケイタイ」「ケータイ」 → ○「携帯電話」
  • ×「スマホ」 → ○「スマートフォン」
  • ×「アプリ」 → ○「アプリケーション」
  • ×「コンビニ」 → ○「コンビニエンスストア」
  • ×「ファミレス」 →  ○「ファミリーレストラン」
  • ×「バイト」 → ○「アルバイト」
  • ×「リハビリ」 → ○「リハビリテーション」
  • ×「ネット」 → ○「インターネット」
  • ×「サイト」 → ○「ウェブサイト」
    問題文に「○○サイト」と出てきた場合はそのまま使用しても構いませんが、上記のものを「サイト」と省略して書かないようにしましょう。
  • ×「就活」 → ○「就職活動」
  • ×「部活」 → ○「部活動」
  • ×「朝練」 → ○「朝練習」「早朝練習」
  • ×「原爆」 → ○「原子爆弾」
  • ×「原発」 → ○「原子力発電」「原子力発電所」
    問題文に「原発問題」と出てきた場合はそのまま使用しても構いませんが、上記のものを「原発」と省略して書かないようにしましょう。

<略語例>
  • ×「UN」 → ○「国際連合」
  • ×「WHO」 → ○「世界保健機関」
  • ×「IOC」 → ○「国際オリンピック委員会」
文学的表現を使ってはいけない

文学的表現は使ってはいけません。
小論文は、詩歌や小説ではなく、説明的文章ですので、詩歌や小説に用いられる倒置、体言(名詞)止め、比喩表現、会話体などの使用は避けます。

< 例 >
  • 私たちは「またいつか会おう」と約束した。 → 私たちは再会の約束をした。

※設問文または課題文中に使われている言葉を引用するためにかぎ括弧(「」)を使うのは可能ですが、原則的に人の言葉をかぎ括弧(「」)で引用することは誤りです。英語でいうところの間接話法形式で書いてください。

適切な日本語表現を用いる

片仮名語は、日本語で表現できない外来語に用います。
適切な日本語表現がある場合には用いないでください。文章の質を低めることになります。また、もともと日本語である言葉を片仮名で表記することも避けてください。ただし、設問文中の表記であれば、そのまま使用して構いません。その場合、表記を統一させましょう。

< 例 >
  • ×「ショック」  → ○「衝撃(を受ける)」「動揺(する)」
  • ×「スピーディーに~する」 → ○「迅速に~する」「速やかに~する」
  • ×「カバーする」 → ○「補う」「援助する」
  • ×「イジメ」 → ○「いじめ」
  • ×「イス」 → ○「いす」
  • ×「ウソ」 → ○「嘘」
  • ×「キズ」 → ○「傷」
  • ×「ケガ」 → ○「けが」
  • ×「ケンカ」 → ○「けんか」
オノマトペは使用しない

オノマトペ(擬声語、擬態語、擬音語、擬情語)は使ってはいけません。

< 例 >
擬声語
  • ×「ワンワンほえる」 → ○「犬がほえる」

擬態語
  • ×「コツコツ」 → ○「堅実に」「着実に」
  • ×「ギリギリ」 → ○「余裕がない」「直前まで」
  • ×「テキパキ」 → ○「迅速に」「素早く」 

擬音語
  • ×「(雨が)ざあざあ(降る)」 → ○「雨が激しく降る」
  • ×「(言葉を)スラスラ(話す)」 → ○「流暢に話す」

擬情語
  • ×「イライラ(する)」 → ○「苛立つ」
  • ×「どきどき(する)」 → ○「緊張する」 
流行語や若者語などは使用しない

流行語・新語・造語・若者語の使用は厳禁です。
ただし、設問文中の表記であれば、そのまま使用して問題ありません。その場合、表記を統一させましょう。

< 例 >
擬声語
  • ×「~しか勝たん」「ぴえん」「バズる」「エモい」「リムる」
商標名は使用しない

商標名は原則的に使いません。
一般的な名称を用いてください。ただし、その商標名でしか説明できない内容を事例として挙げる場合は「 」を用いて使用します。

< 例 >
擬声語
  • ×「iPhone」 → ○「スマートフォン」
  • ×「iPad」 → ○「タブレット端末」「タブレット(コンピューター)」
  • ×「LINE」「Twitter」「Skype」「Facebook」等 → ○「ソーシャルネットワーキングサービス」「SNS」
敬称は不要

敬称は原則的に不要です。

< 例 >
擬声語
  • ×「お客様」 → ○「客」「来店者」
  • ×「お年寄り」 → ○「高齢者」「老人」
  • ×「ご家族」 → ○「家族」
  • ×「看護師さん」 → ○「看護師」
  • ×「患者さん」 → ○「患者」
表現力不足とみなされる近接同語

近接同語は避けてください。
同じ言葉を繰り返して使用すると表現力不足とみなされます。例文では「日本語」「英語」「主語を省略」「違い」という言葉が一文の中に繰り返し登場します。修正後の文章のように、他の語に置き換えるなどして表現を工夫しましょう。

重複表現は使用しない

重複表現は使わないようにしましょう。

< 例 >
擬声語
  • ×「その問題はいまだに未解決である」 → ○「その問題は未解決である」
  • ×「日本に来日した外国人は~」 → ○「来日した外国人は~」
「~と思う」という表現の多用は避ける

小論文で「~と思う」という表現の多用は避けましょう。
自信のなさそうな文章になり、読み手に曖昧な印象を与えるからです。自分の主張や意見を述べるときは「~と考える」や「~だ・である」と断定しましょう。

「たり」は動詞を2語以上並列する際に使う
< 例 >
擬声語
  • ×「小論文が上達するためには、文章を読んだり、実際に書く必要がある」
  • 〇「小論文が上達するためには、文章を読んだり、実際に書いたりする必要がある」

目次

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文章上達講座

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入学願書の書き方

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