専修学校高等課程

専修学校高等課程

さぽすく!

専修学校高等課程
実務を中心に幅広い分野から専門知識を学べる

3つに分けられる「専修学校」

専修学校は、入学できる資格から「高等課程」・「専門課程」・「一般課程」の3つに分けられ、学校教育法によって次のように決まっています。

①修業年限が1年以上であること。
②授業時間数は、学科ごとに文部科学省が定める授業時数以上であること。
(年間800時間以上、夜間学科は450時間以上)
③教育を受ける者が常時40人以上であること。
※実際には、修業年限2年以上、年間の授業時間数1000~1200時間の学校が多いです。

以上が基本的な基準ですが、このほかに、校地や校舎の面積、校長・教育の資格などについても決まっています。

中学卒業者は、基本的に「専修学校高等課程」に入学

次に、専修学校の3つの課程を見ていきます。学校教育法では、いずれかの課程を設置すること、それぞれの課程の入学資格を定めています。

(1)高等課程
中学校卒業以上が入学資格です。学科によっては、高校卒業者も入学します。この課程を設置している学校は「高等専修学校」と称することができます。

(2)専門課程
高等学校卒業以上が入学資格です。この課程を設置している学校は「専門学校」と称することができます。

(3)一般課程
この課程は、高等課程や専門課程のように中学校や高校の教育の続きとして行われるものではないため、学歴・年齢を問いません。広く生涯学習の場として利用されています。「専修学校」と称します。

これら3つが、専修学校として定められた課程ですが、別に付帯教育として短期の専科や別科などのコースを設けているところもあります。
中学卒業者や高校中退者は、基本的に高等課程に入学することになります。

入学から卒業まで

専門的な技術・理論を学ぶ

専修学校高等課程は、仕事をするために必要とされる専門的な技術や技能を身につける学校です。専門的な技術や技能を深く学び、理論を詳しく知ることができます。卒業後無試験で取れる資格は調理師、第2種電気工事士などあまり多くはありませんが、受験資格を得られたり、試験合格への近道となることがあります。指定校を除くと、高校卒業資格を得ることはできません。

専修学校は全国に数多くあり、工業、会計・経理、ビジネス、外国語、ファッション・服飾、デザイン、理容・美容、動物、調理・製菓、医療、看護、家政など、世の中の仕事に対応したさまざまな内容があります。
早くから自分の好きなことを学び、専門知識や技術を身につけて職業に生かすことは、とても大切なことです。

大学にも入れる「大学入学資格付与指定校」も

一方で、さまざまな資格やそれが必要な仕事については、高等学校卒業かそれと同等以上であることが必要な場合があります。高校卒業以上の資格がある場合、中学卒業に比べてはるかに多くの資格を取れるだけでなく、専門学校・短大・大学へ進学して専門知識や教養を高めることができるようになります。

専修学校高等課程を卒業すると基本的には専門学校には入学できますが、大学・短大には入ることができません。そこで、高校卒業と同じく大学・短大に入学できるようにする「大学入学資格付与指定校」があるのです。

専修学校高等課程が大学入学資格付与指定校に指定されるためには、修業年限が3年以上で総授業時間数が2,590 単位時間(単位時間は卒業に必要な単位を取るために履修した時間)で、そのうち普通科目の総授業時間が420時間といった条件があります。

これに沿ったカリキュラムで学んだ専修学校高等課程の卒業生は、高校卒業と同等以上の学力があるとして、高校卒業と同じく大学入学資格が与えられます。

一方、指定を受けていない専修学校高等課程の一部は、高校卒業と同じ大学入学資格を得るために「技能教育連携」を行っています。通信制高校(または夜間定時制高校)と連携して授業を実施するものです。

高等専修学校の時間割例

通信制の高等専修学校も

通信制に対応した専修学校の高等課程も存在します。理容系・美容系の学校は、基本的には専門学校などで、高校卒業資格を持つことが入学の条件ですが、一部の通信制学校は入所試験に合格し、指定した講習を受ければ、最終学歴が中学卒業でも入学できます。

理容師・美容師になるには、高校卒業後に専門学校で学ぶイメージが強いと思いますが、中学卒業・高校中退からこの制度を利用して夢をかなえる人も多くいます。

【まとめ】

☑ 専門的な技術や知識を学べる

☑ 高卒資格を取得する場合は、通信制高校等と技能連携する

☑ 大学入学資格付与指定校を選ぶ手も

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